CATEGORY
相互リンク

Zakさまのブログ「メンズノート」。

30代ビジネスマンのリアルなファッション・ライフスタイルblog

YOOX.COM(ユークス)

SHOLLWORKS(ショルワークス)は、プロの目線からファッションに関するレビュー&価値観をお届けします。

GUのリアルレザーシューズは買い?単に“高コスパ”と思っているあなたへ、プロの評判

コスパも大事だけれど、コスパだけで全てを済ませちゃいけないと思います。

それを念頭に置いた上で、読んでいただけたら幸いです。

GU より引用

こんにちは、しょるです。

本日は、2021秋冬シーズンに本格展開を開始した、GUのリアルレザーシューズについて。今シーズンで3シーズン目に突入しました。

発表された時は「ついに本革!?」と話題をさらいましたし、気になってる方も多いと思います。

確かに、3~4,990円で本革を使用した靴を出せるのは凄い。革はコストがかかる素材ですが、GUのリアルレザーシューズ1万円くらいのビジネスシューズと互角くらいの実力はあります。

しかし、「ビジネスシーン使いでは、特にカッコよくはならない」ということはお伝えしなければなりません。革靴は小手先のパッと見では全く誤魔化しがきかない、シビアなジャンルのアイテムだからです。

カジュアル使いにはそれなりに良いとは思いますが、あくまで日常使い向け。特に、フォーマル用のストレートチップは避けた方が良いと思います。

「そうか、分かった」で、ご納得いただける方はこのままブラウザバックしていただいても結構ですが、私はプロで何の根拠もなく意見しているわけではないので、一応詳細の理由も書かせていただきますね。

また、後半部分では代替案として、ビジネス(カジュアル)に使用にも一応耐えられる、1万円前後のビジネスシューズについてもオススメをご紹介させていただきました。

それでは参りましょう!

目次

GUのリアルレザーシリーズの評価/評判は?プロがレビュー!

本革の靴における、本来あるべきメリットとは?

そもそも、本革のアイテムを使う意味って何ですか?

昨今、肉牛の飼育や革の製造工程での環境負荷なども囁かれていますが、ここではあくまで、プロダクトとしての本革を使う意味を問うてみたいと思います。

そもそも、目的が「本革を使用している話題性のみ」では、ユーザー目線に立った商品開発とはいえません。合成皮革では得られない質感や機能性を十分発揮できてこそ、本革である意味があります。

本革でしか得られない要素としては、例えば

  1. “本物であること”の素材感や高級感
  2. 繊維質素材による吸湿性
  3. 長年愛用できる素材特性

など。つまり、最低でもこれらが確保されなければ、本革の靴である価値が低いということです。

一方、GUがリアルレザーシューズを開発した経緯としては、

リアルレザーの革靴は、顧客の声を反映した商品開発プロジェクト「GU SHOES LAB」において、要望が多かったことから開発に着手。ジーユーでは2015年頃から合皮の「アクティブスマートシューズ」を展開していたが、利用者から「シワが気になる」「安っぽいツヤ感を改善してほしい」「長く履き続けると劣化が気になる」といった声が多く寄せられていたという。こうした顧客の意見を受けて、合皮のようにシワが悪目立ちせず、手入れすることで劣化せずに長持ちするリアルレザーの革靴の開発を2019年頃にスタートした。2021年春夏シーズンからグルカサンダルとダービーシューズを超大型店とオンラインストアで販売しており、秋冬シーズンにはさらにラインナップを拡大した。

FASHION SNAP. com より引用

とのこと。

本当に「シワが気になる点」「安っぽさ」「劣化」に対して真摯なモノ作りがされているのでしょうか?

併せて検証してみましょう。

アッパーの革質:キメは細かくはない、ビジネス使いは厳しい

第一に、“本物であること”の素材感や高級感について。結論、合皮と違った素材感を感じることはできますが、肝心の本革のクオリティは高くありません。

3,990円の革に使わるものとしては結構良い・・・というか、あまり他に例がないくらいの価格です。それでも、廉価品の域は出ない見た目の表情です。

ビジネスシューズとして捉えた場合、合皮であろうが本革であろうが、「ドレス感を引き立てる見た目の結果」が重要です。そして、残念ながらドレス感を引き立てる靴ではありません。

マーチンの代わりとしてはアリかも

確かに、合皮の「安っぽいツヤ」はありませんが、「安っぽいキメの粗さ」はあります。どちらが革靴としてマシかと問われれば、合皮の方が良いと思います。

あえて、耐久性重視で成牛の革を使うワークブーツなら意匠性としてアリだと思います。しかし、ドレスシューズとして発売しているのなら、残念ながら良い靴には見えません。

「3,990円に何いっているんだ!」というご意見はごもっとも。とはいえ、ビジネスを想定したモノ作りであるならば、ガラスレザーやコーティングされた合皮の方が数段マシだと思います。

芯がないので、つま先を光らせても崩れる

そして、重要な点として形成を保持するトウ(つま先)に芯が入ってません。通常の革靴には入っているのですが、GUのリアルレザーシューズでは省かれています。

芯が入っていないということは、型崩れを起こしやすく長年の使用に影響が出るばかりか、ワックスで磨いてつま先を光らせても割れてしまいます。

紳士靴愛好家ならお分かりいただけるかと思いますが、革質が良くない上につま先まで光らせられないビジネスシューズを「良い靴」には見せられませんよね。

縫製のピッチ:GUクオリティで雑雑の雑

そして、アッパーのパーツ同士やライニングと縫い合わせている縫製に関しても、同じ親会社でもGUとユニクロの間には、縫製の丁寧さに大分差があります。

はっきりいえば、GUは製品全体の縫製が雑です(ここもGUクオリティのコストでやっているので、仕方ない部分はあります)し、リアルレザーシューズに関しても同様。

廉価でパッと見の良い服を作るのがGUであり、若年層向けのトレンド感も確保しているところが「ユニクロよりもGU派」を生み出していると思います。

「無敵ワンピ」だってザックザクのがっちゃガチャに縫ってるけど、中条あやみさんが着てるから無敵なんだし。

GU より引用

革靴の場合、特に滑らかな梳毛で織られたテーラードパンツの裾から、ガチャガチャに縫われた靴のピッチ(+シワシワの上質とはいえないアッパー)は悪目立ちします。

これは、リアルレザーシューズの中でもビジネスユース向けではないモデルや、パンツの裾から縫製が目立たないタイプの靴を選ぶことでカバーできますが、例えばストレートチップのキャップ部分は目立ちます。

よって、ストレートチップなどのモデルは避けた方が吉。クオリティがカッコよさに直結する革靴界では、通用しない部分は否めません。

以上の理由から、トータルで「“本物であること”の素材感や高級感」という点では不合格。合皮のビジネスシューズを差し置いての特別な高級感は得られません。

ライニングはメッシュ素材&合皮、吸湿性は確保

甲部分のライニングはメッシュ素材

次に、繊維質素材による吸湿性および、長年愛用できる素材特性ついて。まず、吸湿性に関しては合格点をあげられます。

(近年は合皮も通気性や吸湿性を確保した素材はありますが)本革ならではの吸湿性を損なわないよう、ライニングがメッシュ素材になっており、アッパーとの接着も最低限に止められていました。

ライニングとは靴の内部を指しますが、GUのリアルレザーシューズは内部の足前面部分が優秀。

ただ、長年愛用できる素材特性”に関しては不合格。というのも、ライニングに使用されている革は合成皮革で、本革ではないことが理由。

「リアルレザーシューズ」のリアルレザーとは、アッパーのみを指しているようです。HPもライニング素材に言及はされていません。表記義務はないのですが、ライニングだって立派な靴の構成要素なので、うーんという感じ。

そして、GUのリアルレザーシューズの内側に使用されている合皮は、普通に劣化する合皮です。ソールの交換が不可である(ソールを剝がそうとするとアッパーの革も持っていかれてしまう)ことも含めて、長年使用には無理があります

ソールは合成底:ソール裏のデザインが・・・

デザイン性にも関係する項目ですが、GUリアルレザーシューズは、ソール裏の素材およびディティールに関しても“安っぽさ”を演出してしまっていると思います。

リアルレザーシューズのソールは合成底という合成ラバーで作られています。こちらも本格的な革靴だと吸湿性重視で作られたり、ラバーソールならば「ビブラム」や「ダイナイト」といったブランドのソールもあります。

しかし、この点に関しては、合成底は良いチョイスだと思います。耐滑性や水に強いというメリットがあり、オフィサーシューズ(軍モノの靴)などに採用されたりする素材。安心感があるので革靴ビギナーにも◎。

意味のないソール裏のステッチ

しかし、ソール裏のステッチを象ったデザインは要りません。これはマッケイやグッドイヤーウェルテッド製法といった、本格的な紳士靴で靴を造る際、ソールとアッパーを縫い付けることで見える(ものもある)ステッチを模したもの。

GUのリアルレザーシューズは、接着剤ベターで足の甲を包むアッパーとソールを“くっつける”セメンテッド製法なので、全く意味がないイミテーションです。

“なんちゃって風”に見せて、しかもバレバレ。逆に安っぽく見えませんか?

GU より引用

GUとアンダーカバーのコラボブーツは、「偽物のステッチ」がありません。

セメンテッド製法は確かに安価な靴に採用されることの多い製法ですが、(長年の使用には耐えられませんが)それを恥ずべきとは思いません。

むしろ、デザイン性にもならないイミテーションが安いことに対し、最も卑屈になっていると思いませんか。

GU より引用

その他、「リアルレザーシリーズ」ではありませんが、GUにはコバの出し縫いステッチ(写真の黒い靴底と茶色の部分の境界あたりの点線状で縫ってある風の部分)を模したモデルもあります。

こちらも、写真からでも分かるレベルで意味のないイミテーション。昨今、そこにあるものの意味を知らない人が「高見え」というワードを乱用しているきらいがありますが、見る人が見れば分かります。

デザイン性の検証というのは、「そこにあるものの意味を問う」連続作業でもあります。却ってカッコ悪いから、こういったディティールはやめてほしいですね。

結論:カジュアル使いならありだが、ビジネス用途でカッコよく見せるレベルではないし、長年の使用も無理がある

結論としては表題の通り、GUのリアルレザーシューズビジネス使いでは特別感を演出できるレベルのシリーズではありません。

繰り返しますが、残念ながら革靴は小手先のパッと見た目だけではどうにもならない世界。人間の足形は年月が経ってもほぼ変わらないので、時代を経ても履きづらく歩きづらい靴は選ばれません。

だからこそ、トレンドの変遷も非常に緩やかで、同じモデルが(マイナーチェンジを繰り返しつつ)何十年と発売される世界です。

メンズ服の中でも、スーツと革靴は、カッコよさと品質の高さの相関関係が高いジャンルです。「○○ブランドだから」「デザイナーが××だから」で選ぶべきジャンルではありません。

だからこそ、GUのリアルレザーシューズは革靴の入り口としては悪くはない選択肢ですが、高見えはせいぜい1万円クラス、3万円のビジネスシューズとは戦えないレベルです。

もっとも3,990円なので、1万円レベルと戦えるだけでも十分凄いんですけれども!GUやユニクロとなると、その辺りの感覚がバグってしまいますね。

じゃあ、どんな革靴なら安くてそこそこなの?1万円程度で買えるオススメはこちら!

コスパは消費者視点で重要ですが、コスパだけであなたがカッコよくなるわけではありません。だからこそ、革靴に関しては、もう少し予算を確保した方が良いと思います。

そこで本項では、比較的マシに見える「1万円程度で購入できるオススメの革靴」をご紹介させていただきます。

代替案を全く示さないのも良くないと思いますので、ぜひ参考にしてください。

まず、

  • グッドイヤー・ウェルテッド製法
  • レザーソール

のものは、選択肢から除外。

いずれも高級な革靴に採用されることの多いものですが、だからこそ、廉価な価格帯の靴に採用すると革や作りの丁寧さに犠牲となる部分が生まれてしまうからです。

1万円前後で採用されている靴もありますが、コストが掛かる分、革や作りがめちゃくちゃなモノだったりします。よって今回は、合成底&セメンテッド製法でチョイスしました。

ハルタ(HARUTA)711 プレーントウ

HARUTA 公式HPより引用

まずは、ハルタ(HARUTA)「711」というプレーントウの靴。ハルタはローファーで有名なあのメーカーで、学生時代にお世話になった人も多いのではないでしょうか。

実際には“大人向け”の靴も幅広く手掛けており、前身は1917年、現在のハルタ株式会社も1948年に創業する立派な老舗。写真の「711」も40年以上のロングセラー商品です。

アッパーは本革に樹脂でコーティングされたガラス革&ソールは合成底。(写真の通り)踵の造りは甘いですが、6アイレットのプレーントウの重厚感による高級感が、GUのリアルレザーシューズより1歩2歩リードしています。

HARUTA 公式HPより引用

定価は14,300円とやや高めですが、各大手ECサイトでは若干安くなっているのでご紹介させていただきました。

ハルタ(HARUTA)711 プレーントウ 革靴 ビジネスシューズ
created by Rinker

 

グリーンレーベルリラクシング レザー プレーン トウ シューズ V2

UNITED ARROWS 公式HPより引用

続いては、ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシングより、定番のレザー プレーントウ シューズ

こちらは、本当の定価1万円程度(11,000円)。使われている素材はGUと大差ありませんが、各部分がキチンと良く見せられるようにブラッシュアップされています。

アッパーはつま先に芯が入っており磨くと光りますし、ステッチも大味ながら、ダブル(二列)で縫われているのでチープな感じが(あまり)ありません。

UNITED ARROWS 公式HPより引用

ソール裏も余計なデザイン(イミテーションステッチ)がなく好印象。これでいいんですよ。

グリーンレーベルリラクシング レザープレーントウ シューズ
created by Rinker

1万円で本革であれば中国のフォクスセンスも選択肢に入る

Amazon 公式HPより引用

あるいは、手軽に買える&コスパの高さを1万円程度の予算で求めるのであれば、中国のフォクスセンスというブランドもオススメ。

販売ページの日本語は少々不自然なものの、GUのリアルレザーシューズと比べて(価格が違うので)一歩二歩リードした革靴を展開しています。

下記リンクでは、ラインナップや実際に購入してみた画像も載せているので、ご参考になれば幸いです。

フォクスセンス(Foxsense)革靴 ビジネスシューズ
created by Rinker

【ちなみに】リアルレザーシリーズの中でオススメを挙げるなら・・・!

他社商品も含めて検討してみた結果、どうしても予算的にGUのリアルレザーシリーズの中で検討したいあなたへ。圧倒的な低価格なので、気持ちは分からないではありません。

そこで、リアルレザーシューズの中で比較的、粗が見えにくい「高見え」するものを選ばせていただきました。

ソール裏のイミテーションステッチは諦めるとして、その他の要素で、なるべく“良く見せられる”リアルレザーシューズをピックアップしてみました。

オペラパンプス

GU より引用

まずは、オペラパンプス紐も切替えもないので、縫製の粗が目立ちにくくオススメです。

とはいえ、ドレスシューズとはいえませんし、スーツに合わせるのはちょっと無理があるのでビジカジまでの靴。

また、紐がないのでサイジングはシビアです。購入前には必ず試着してください。

サイドゴアブーツ

GU より引用

サイドゴアブーツも同様の理由。私も購入してみましたが、甲部分の縫製箇所が少なく粗が目立ちません。オペラパンプスが春夏なら、サイドゴアブーツは秋冬用でしょうか。

ただし、サイドゴア&レースアップブーツは1cm単位でのサイズ展開しかありません。サイズが合わなかったら潔く諦めてください。

こちらもビジネスというよりはカジュアル~ビジネスカジュアルまで。ボリューム感もあるのでビジネススーツとは相性が良くありません。

GUの「リアルレザーモカシンシューズ」も比較的良い

GU より引用

こちらもカジュアルシューズですが、リアルレザーモカシンシューズは比較的良作。全体的にあまりオススメできるシリーズとは思っていませんが、中でもモカシンシューズは比較的良作だと思います。

モカシンシューズは“きれいめ”や「アメ」カジコーデをする人向け。感動パンツや、レギュラー/スリムフィットジーンズとも相性抜群です。

ただし、こちらも1cm刻みでしかサイズ展開がありません。早急に改善して欲しいですね。

スエード素材も、比較的に粗が目立たない

GU より引用

また、表革に比べればスエード素材もオススメ。もちろん、高品質なスエードは毛足が短く触ったときのボソボソ感が少ないのですが、ある程度は誤魔化しは効きます。

特に、こげ茶は“安見え”を和らげてくれます。靴の磨き方が分からない方も磨く必要がなく、ブラッシングと防水スプレーのみでケアも楽。

ちなみに、スエード(suede)とは、革の裏面をサンドペーパーなどで起毛した革のこと(フランス語です)。元々は「スウェーデン(Sweden)の手袋」に由来しています。

というわけで、今回はGUのリアルレザーシリーズをご紹介させていただきました。

結論、どうしてもコスト重視で行きたい場合のビジネスシューズとしては良いかもしれませんが、カッコよく見せるという点ではあまりオススメはできません。

とはいえ、3,990~4,990円という予算では比肩する存在がないと思う&スニーカーに近い履き心地も、革靴初心者には良いと思います。

ぜひ、ご自身の価値観と照らし合わせて検討してくださいね!

おしまい!

SHOLL(しょる)
皆さまこんにちは。“SHOLLWORKS”運営者のSHOLL(しょる)と申します。

1987年、山梨県甲府市生まれ。国内デザイナーズブランドを経て、ファッションコングロマリットのブランドでデザイナー職を経験。

現在は東京在住、デザイナー含め様々な事業に携わっています。





シェアお願いします!
  • URLをコピーしました!
目次