日本製×高級シャツブランドおすすめ紹介|プロが解説、良いシャツの違いとは?
こんにちは、しょる(@SHOLLWORKS)です。
本日は、国産のシャツブランドに絞って、手頃なものから高級なものまでご紹介しようと思います。
シャツはメンズファッションの基本。下着扱いだった大昔とは異なり、現代ではシャツ1枚で過ごすシチュエーションも増えています。
スーツがそこそこ良いのにシャツだけ安物だと、ちょっと気が引けるもの。
可能なら「ジャケットを脱いだ際にも良い服を着ているな」と思われたい気持ち、ありますよね。

さて、本日はシャツの中でも日本ブランドに絞り、さらに国内縫製(日本製)のシャツをご紹介します。
実は「日本製」の衣料品は年々減少しており、現在日本国内で流通する服のうち日本製はわずか1.5%程度とも言われています(出典)。
シャツ分野も海外製造が中心となった今、評判の日本製シャツブランドを数千円〜数万円の価格帯で集めましたので、ぜひ最後までご覧ください。
日本製の上質なシャツを纏って、日々のスタイルに華を添えてくださいね!
それではまず、良いシャツの特徴について解説します。
そもそも、高級シャツの違いとは?
そもそも、高級&高品質なシャツには、どのような特徴があるのでしょうか。
実際には説明しきれないほど多くのポイントがありますが、ここでは代表的な違いをいくつかご紹介します。
生地やボタンなど副資材
まず素材です。例えば「100番手双糸の生地」は高品質シャツのひとつの基準としてよく挙げられます。
しかし実際のところ、「100番手双糸だから高級」とは一概に言えません。
同じ番手でも綿花の繊維長や産地、摘み取り方、紡績方法、生地の織りや加工によって、仕上がりの良し悪しが決まるからです。
例えば綿糸の場合、
- スーピマコットン・・・アメリカ原産の長繊維綿。機械摘みでゴミ混入が少なく、安定した品質
- 海島綿/スビンプラチナム・・・西インド諸島産の超長綿(海島綿)や、その系統の最高級インド綿(スビン)。手摘みで傷が少なく、シルクのようなヌメリ感が特徴
といった違いがあります。
Image Photo by SUNSPEL
上記は収穫方法が真逆ですが、どちらも平滑で光沢があり、“ヌメり感”すら感じさせる極上の生地になります。
このように素材の違いが生む付加価値の積み重ねが、私たちが手に取った際の印象=高級感につながるのです。
出典:https://www.bellezzacasa.com/
また、高級シャツではボタンにも違いが現れます。
廉価品のボタンはほとんどプラスチックですが、コストをかけたシャツでは貝から削り出した「貝ボタン」を使用することが多いです。
Amazonより引用
一口に貝ボタンと言っても実に多種多様です。
中でも真珠母貝である白蝶貝はダントツに高価。
一般的な高瀬貝はもちろん、「黒蝶貝」や「茶蝶貝」よりも高価ですが、その分、白蝶貝の放つ虹色の輝きは淡色中心のドレスシャツに高級感を与えてくれます。
ちなみに、代表的な貝ボタンの見分け方と特徴は、
- 高瀬貝・・・最も一般的/価格:普通/色:オフホワイト(裏側に緑や赤の模様あり)
- 黒蝶貝・・・黒蝶真珠の母貝/価格:やや高/色:グレー〜黒に近い
- 茶蝶貝・・・マベ真珠の母貝/価格:やや高/色:グレー〜ココアブラウン系
- アコヤ貝・・・アコヤ真珠の母貝/価格:高/色:ベージュ寄りの白
など。
上記以外にも真っ白な淡水真珠貝や、「アワビ貝」「メキシコ貝」など多数存在します。
高級シャツではこうした天然貝ボタン(中でも白蝶貝やアコヤ貝)を採用し、ボタン一つにまで贅を尽くしているのが特徴です。
ミシンステッチの細かさ
楽天市場より引用
日本製のシャツと聞いて多くの方が想像する通り、細かく正確な縫製も高級シャツの特徴です。
特に襟やカフス周りの運針(ステッチの細かさ)は、一目でシャツの格を印象付けます。
一般的なシャツは3cm間に16〜18針程度(ユニクロのドレスシャツもこの程度)ですが、高級シャツでは3cm間に24針前後という細かさで縫われることもあります。
「細かく縫うだけなら簡単では?」と思われるかもしれませんが、運針を倍に細かくするということは、単純計算で倍以上の時間を要するということです。
当然、生産効率は半減し人件費などコストが跳ね上がります。
安価な工賃で契約しない限り、特に人件費の高い日本国内でこの細かさを追求するのは非常に困難です。
上襟やカフスに走るステッチの細かさは、そのままシャツの格を表すと言っても過言ではありません。
ちなみに上の写真ほど とんでもなく細かい縫製 のシャツについては、下記記事記事で詳しく紹介しています(半分イタリア製・半分日本製という一着です)。
立体的なパターン
②の反り型になっている
出典:https://www.toray-acs.co.jp/
高級シャツはパターン(型紙)設計にも違いが表れます。
代表的な例として台襟の形状を見てみましょう。
上図①は縫製が簡単で大量生産向きの台襟ですが、①の形状だと首に沿うカーブが上すぎるため、
- 首が短く見えてしまう
- 上襟を付けた際、生地特性上どうしても上襟がハネて浮いてしまう
という欠点があります。
カジュアルシャツ(第一ボタンを留めない前提)なら気にならないことも多いのですが、ビジネスやドレス用シャツでは首元の収まりが重要です。
だからこそ、多くのドレスシャツでは②の反り型パターンが採用されています。
襟のカーブを首に沿わせるぶん縫製は難しくコストもかかりますが、襟が首元に美しく収まり、第一ボタンを留めてもVゾーンが崩れません。
ちなみに③のスロープ型は第一ボタンの位置がかなり下がったパターン。
バンドカラーシャツなどで採用されることが多いですね。
出典:https://www.toray-acs.co.jp/
さらに細かな点では、ボタンホールの向きなども工夫されています。
例えばシャツブランドフライでは第一ボタンのボタンホールが「↖」方向(左上がり)についています。
一見地味な違いですが、こうすることで台襟が下がり過ぎずVゾーンが崩れないよう配慮しています。
実際、ネクタイを締めた際に第一〜第二ボタン間の生地がたるまず、首元がぐらつかないメリットがあります。
出典:https://www.toray-acs.co.jp/
「たかがシャツ」と思われがちですが、細部への配慮が積もり積もって全体のバランスや美しさに確実に影響します。
メンズシャツの場合、比翼側(奥側)になる右身頃の上襟を若干大きくして、ボタンを留めた際に左右の襟の見え方が均等になるよう調整していることもあります。
ここまで計算された一着は、着用時のフィット感や見栄えが段違いで、まさに高級シャツと呼ぶにふさわしいレベルです。
日本製×高級シャツブランド紹介|スペックや似合う人を解説
それでは具体的に、おすすめの日本製シャツブランドをご紹介します。
オンライン購入では「自分に合うサイズ」を選ぶのが不安かもしれませんが、ドレスシャツの場合、(アウターと比べれば)試着が難しいためオンラインで購入される方も多いです。
その場合シャツのサイズ表記は主に「首回り」と「裄丈(ゆきたけ)」の2つに着目します。
一般的な日本人男性向けの標準サイズ感は以下のとおりです(※サイズは目安です)。
ボディサイズ | S | M | L | XL |
---|---|---|---|---|
首回り(cm) | 37 | 39 | 41 | 43 |
裄丈(cm) | 80 | 82 | 84 | 86 |
もし、あなたが特徴的な体型の場合は、
- 肩幅が広いor腕が長め・・・首回りに対して、裄丈を長めのシャツを選択する
- 首が太め・・・裄丈に対して、首回りが長めのサイズを選択する
といったサイズを選んでください。それではいきましょう。
フェアファクス(FAIRFAX)
楽天市場より引用
参考価格:17,600円
- トーマスメイソンからイージーケアシャツまで幅広く展開
- 体型はA体中心(ややスリム体型向け)
- ボタンは白蝶貝/高瀬貝/アコヤ貝などをモデルにより採用
フェアファクス(FAIRFAX)は、日本製の上質なシャツブランドとしてまず名前が挙がる存在です。
トーマスメイソンなどの高級生地を使った本格シャツから、普段使いに嬉しいイージーケア素材のシャツまで幅広くラインナップしています。
日常の「ちょっと良いシャツ」から、ここぞという勝負服まで揃うのも特徴です。
ブランドネームの知名度がありつつ、シャツ自体のクオリティも確かな「良いブランド」です。
全体的にスリムめなA体向けのシャツが多く、体型が細身〜標準の方にフィットしやすいでしょう。
フェアファクスは、もともとネクタイブランドとしてスタートし(ネクタイについてはこちらの記事でも取り上げています)、現在はシャツも非常に有名です。
\ フェアファクスの購入はこちら/
アザブ・ザ・カスタムシャツ
楽天市場より引用
参考価格:6,600円
- リーズナブルな日本製シャツ
- サイズ感は標準的(誰にでも合わせやすい)
- ビジネス用からドレス用まで幅広く展開
アザブ・ザ・カスタムシャツは、リーズナブルな国産シャツブランドです。オーダースーツで有名な麻布テーラーが手掛ける既成シャツで、スーツ同様に高いコストパフォーマンスを誇ります。
やや薄手の生地感が特徴で、芯地にはフラシ芯(接着しない襟芯)を使用、袖付けのカーブ量など細部にこだわりが見られます。
サイズ感は日本人の標準体型にほぼ沿っており、首周り・裄丈とも大きすぎず小さすぎず、多くの人にフィットしやすいでしょう。
価格帯は5,000〜10,000円程度と幅広く、ベーシックなビジネス用であればAmazonなどで5〜6千円台から購入可能です。
その分スペックは抑えめですが、「日本製シャツを手頃に試してみたい」という方にピッタリのブランドです。
メーカーズシャツ鎌倉(鎌倉シャツ)
Image Photo by Maker’s Shirt 鎌倉
参考価格:8,680円
- 日本製シャツの代表格、高品質×適正価格で提供
- スリムからクラシックまでシルエット展開豊富
- ビジネスからカジュアルまで幅広いラインナップ
メーカーズシャツ鎌倉(鎌倉シャツ)は、日本製ドレスシャツを語る上で外せないブランドです。
1993年創業と比較的新しい会社ですが、「最高品質のシャツを納得価格で」という理念のもと、国内縫製にこだわったシャツを展開しています。
実際「鎌倉シャツ」は愛称として広く知られ、海外にも進出するなど積極的に展開しています。上質な超長綿を使用しつつ、中間コストの徹底削減で1万円以下という価格帯を実現しています。
コスパだけでは片づけられない、国内外で熱狂的なファンを持つブランドです。
シルエットは細身のスリムフィットからゆったりめのクラシックフィットまで揃い、若いビジネスマンから役職世代まで幅広く支持されています。
ビームス F/ブリッラ・ペル・イル・グスト
Image Photo by BEAMS
参考価格:19,800円
- 大手セレクトショップの高級ラインによるシャツ
- 体型はA体中心&やや腕長のスタイリッシュ体型向け
- イタリア(風)のスーツブランドと相性が良いデザイン
ビームス Fやブリッラ・ペル・イル・グストは、セレクトショップ大手・BEAMSが展開する上級ラインです。
BEAMSではルイジ ボレッリやフライ、ギ・ローバーなど本場イタリアの高級シャツブランドも取り扱いますが、それらの半額以下で買えるオリジナル国産シャツとしてこのラインが存在します。
日本のスーツブランド編でも紹介したレーベルで、スーツ同様シャツの分野でも大手セレクトショップの中で頭一つ抜けています。
非常にトータルパフォーマンスに優れたシャツです。生地もトーマスメイソンなど上質なものを使用し、運針も細かい。
ボタンもモデルによって白蝶貝や厚みのあるアコヤ貝ボタンを使い分けるなど、価格以上のディテールにこだわっています。
「イタリアブランドの雰囲気が好きだが、価格を抑えたい」という方にはまさに理想的な国産シャツでしょう。
人吉(HITOYOSHI)
Image Photo by HITOYOSHI
参考価格:15,400円
- 熊本県発のシャツ専業ファクトリー、“日本最高峰”の縫製技術
- 国産生地からトーマスメイソン、カルロリーバまで生地が豊富
- 多くのモデルで白蝶貝ボタンを採用、一部ラインでイージーケアも展開
人吉(HITOYOSHI)は、熊本県人吉市のシャツ工場が手掛けるファクトリーブランドです。
100番手双糸の上質生地をベースに、スーピマやエジプト綿などブランド綿糸の生地も取り入れています。
副資材にも妥協はなく、芯地はフラシ芯、ボタン付けは機械ながらも鳥足掛け(千鳥掛け)で強度を高め、白蝶貝ボタンを使用するなど贅沢な仕様。
運針も3cmあたり24針前後の細かさで縫製され、高級感は抜群です。
「この価格帯でやれることを全てやった」と言えるほど作り込まれており、本記事で紹介する中でも特におすすめできるブランドの一つです。
人吉シャツはライン展開が豊富で、初見では違いが少々わかりにくいかもしれません。
通常ラインの「HITOYOSHI DRESS」に加え、
- HITOYOSHI TRAVELLER・・・「形態安定(イージーケア)」ライン。特殊織りでシワになりにくい生地を採用
- HITOYOSHI WHITE・・・白シャツ専用ライン。スリムモデル(Y体)は細身体型向け、コンフォートモデル(AB体)はゆったり体型向け
- La fête bleu(ラフェッタブルー)・・・ノンアイロンシャツの高品質ライン。多くは海外製造ながら、人吉監修で非常に完成度が高い
といった違いがあります。
迷ったら基本ラインの「DRESS」シリーズが無難ですが、用途に応じて上記ラインを選ぶことで自分にベストな一着が見つかるでしょう。
Factelier(ファクトリエ)
Image Photo by Factelier
参考価格:15,400円
- “工場直結”D2C。熊本〈HITOYOSHI〉など国内名門ファクトリーと共同開発
- スマホ採寸によるパターンオーダー対応でフィット感を追求
- ビジネス〜カジュアルまで幅広いラインがあり、初めて国産高品質を試したい人に◎
国内縫製比率わずか1.5%と言われる現在でも、ファクトリエは「最高品質を適正価格で」を掲げ、工場と二人三脚で製品開発を行う稀有な存在です。
代表モデルはHITOYOSHI製ドレスシャツで、上述の通り超長綿100番手双糸に24針運針を施し、白蝶貝ボタンを鳥足掛け+根巻きで縫い付けるなど、一般的に3万円超え相当のスペックを2万円以下で実現しています。
また、オンライン計測を活用したパターンオーダーも追加料金なしなので、「既製サイズが今ひとつ合わない」という方にも試す価値大。
まさに“工場直結モデル”の理想形です。
チャーヤ 1886(CHOYA 1886)
楽天市場より引用
参考価格:14,300円
- 明治創業の老舗シャツメーカー「チョーヤ」の高級ライン
- サイズはゆとりのあるAB体中心(がっちり・ぽっちゃり体型に◎)
- 高瀬貝ボタン使用/巻き縫い本縫製など上質なディテール
チャーヤ 1886(CHOYA 1886)は、国内大手シャツメーカー「チョーヤ」(山喜株式会社)が展開する高級ラインです。
通常ラインのチョーヤシャツは海外生産も交え価格数千円〜1万円ほどですが、この1886ラインは完全国内縫製で別格の仕上がりとなっています。
チャーヤ1886はゆったりめ(AB体型向け)のサイズ感が魅力です。胸囲や胴回りに余裕があり、がっしり体型・中高年の紳士にも合いやすくなっています。
それでいて、貝ボタン(高瀬貝)や本巻き縫い仕様など、高級シャツに求められるポイントはしっかり押さえているのが◎。
生地も100番手双糸クラスの上質素材が使われ、価格以上の満足感が得られるはずです。
ちなみに同じ山喜グループでは「ランバンコレクション」などのライセンスシャツも手掛けています。
縫製の丁寧さは折り紙付きなので、お好きなブランドネームに応じてそちらを選ぶのも良いでしょう。
\ CHOYAの購入はこちら/
ランバンコレクション(LANVIN COLLECTION)
楽天市場より引用
参考価格:14,300円
- フランス高級メゾンの日本独自ライン(ライセンス商品)
- 生地は100双糸、貝ボタン&根巻き仕様の本格仕立て
- 30代~壮年の方で「上質さ+ブランドネーム」を求める人に
同じく山喜が製造を担うランバンコレクション(LANVIN COLLECTION)。
フランスのメゾン「ランバン」の日本独自ライセンスブランドですが、百貨店でも展開される気合の入ったドレスシャツです。
具体的には「100双糸」(100番手双糸)生地に高瀬貝ボタン、根巻きボタン付け仕様など、先述のチャーヤ1886とほぼ同等のスペックを持っています。
サイズ展開はチャーヤ以上に豊富で、全体的にさらにゆとりのあるパターンが多い印象です。
体格の良い方や中年以降で「上質なシャツが欲しい、でも細身過ぎるのは嫌だ」という方におすすめできます。
\ ランバンコレクションの購入はこちら/
YOSHIDA SHIRTS SEIRYU
楽天市場より引用
参考価格:8,980円
- 中国・四国に工場を持つ吉田社が手掛けるオリジナルブランド
- ナチュラルストレッチのニット素材から140番手双糸の高級生地まで展開
- サイズ展開は少なめだが、やや腕長の普通体型にフィット◎
YOSHIDA SHIRTS(吉田シャツ)は、岡山県など中四国に拠点を持つシャツ縫製メーカー「吉田忠(吉田忠株式会社)」が立ち上げたオリジナルブランドです。
何と言っても魅力は、国産シャツ屈指のコストパフォーマンス。自然なストレッチ性を備えたジャージー素材(ニットシャツ)から、140番手双糸を用いた超高級生地のシャツまで、多彩な商品展開があります。
どのモデルも丁寧な縫製と立体的なパターンメイキングで仕上げられており、「普段使い×高級感」を両立したい方にピッタリです。
サイズ展開は標準~やや腕長程度で、極端な体型でなければフィットしやすいです。
逆に体格が大きい方だと合うサイズが見つからない場合もありますので注意してください。
土井縫工所(DOI HOKOSHO)
Image Photo by 土井縫工所
参考価格:9,350〜18,700円(Easy Order〜MTM)
- 1952年創業、和歌山のドレスシャツ専業ファクトリー
- 巻き伏せ縫い/運針21〜24針/白蝶貝ボタン総根巻きなど職人技満載
- サンプル貸出し&サイズ保証付き。既製が合わない体型・ディテール拘り派に◎
土井縫工所は国内メゾンのOEMも請け負う“裏方の名門”。
脇は3mm幅折り伏せ縫い、襟は3cm21針、ボタンは高瀬貝以上—という高級仕立てを1万円台前半から提供しています。
さらに前立て裾横穴や脇裾ガゼットなどクラシックディテールを標準装備。
オンラインでも袖丈・着丈など細かく調整でき、直営店ではビスポーク級のオプションも選択可能。
「量産品では満足できない」玄人筋ほど唸る一着です。
レスレストン(LES LESTON)
楽天市場より引用
参考価格:37,400円
- 1986年創業、銀座に店を構えるビスポークシャツメーカー
- オーダーメイドの技術を活かした既成シャツラインを展開
- 生地・副資材・縫製のすべてが最高峰、既製品でも妥協したくない人に
レスレストン(LES LESTON)は、1986年創業のオーダーシャツ職人が立ち上げたブランドです。
銀座にサロンを構え、元々はビスポーク専門でしたが、近年その技術を注ぎ込んだ既成シャツも展開し始めました。
ここまで紹介してきた他の国産シャツとは、一線を画す存在と言えます。
価格帯も3万円超えと別格ですが、専業メーカーならではの高度な技術、日本製ならではの丁寧な作り、生地や副資材の選定、縫製の細かさ、どれを取っても群を抜いています。
厚みのある白蝶貝ボタンの鳥足掛け+根巻き縫製、パターンオーダーの知見を活かした立体的なシルエットなど、ディテールに一切の妥協がありません。
サイズ感は日本人の標準体型をベースに、袖丈はやや長めといったところ。
既製サイズが合わない場合はフルオーダー(ビスポーク)ももちろん可能です。
\レスレストンの購入はこちら/
【Q&A】国産シャツブランドの疑問に答える
そして、ここまでの内容やその他をまとめて、Q&A形式にしました。
終わりに|高級シャツは、基本的にアイロン掛けが必須
ここまで、日本製の高級シャツブランドを中心に紹介してきました。
登場したブランドやラインのシャツは、基本的にアイロン掛け必須と考えてください。
中には「イージーケア」仕様のモデルもありますが、できれば軽くでもアイロンを当てることを推奨します。
事実、シャツの質感と「完全ノンアイロン加工」は両立しにくいのです。
ノンアイロンシャツは主に生地に特殊樹脂加工(アンモニア加工など)を施しシワ耐性を高めていますが、その代償として生地本来の風合いが損なわれることは避けられません。
また環境面でも、加工時の薬剤排水の問題から国内での大量生産は難しく、多くは海外縫製で賄われています。
そもそもノンアイロンを求める層はシャツを消耗品的に見る傾向も強く、高級シャツとは相容れない部分があります。
もちろん織り方の工夫だけでシワになりにくくした「イージーケア」程度であれば、生地加工から縫製まで日本製という商品も存在します。
個人的には、ノンアイロンシャツの中では人吉の「ラフェッタブルー」が品質的におすすめです。
ただし総じて国産ではないものが多く、またシャツ自体の上質さも“そこそこ”止まりなのは否めません。
高級シャツを着るなら、アイロン掛けは自宅であれクリーニング店であれ避けて通れないと心得ましょう(余談ですが、家庭用アイロンの個人的なおすすめは↓の商品です)。
以上、日本製シャツについてでした。
正直、国産ブランド贔屓の私でも(レスレストンは別格として)既製シャツ全般の完成度ではイタリア製シャツの方が一枚上手だと感じます。
それでもルイジ ボレッリやフライのように5〜10万円もするわけではなく、1万円台で上質なシャツが着られるというのは大きな喜びです。
個人的にはビームスのシャツがスーツや体型との相性も良く、愛用しています。
人吉も素晴らしいですし、フェアファクスのようにブランド感のあるシャツも好きですね。
ぜひ、あなたのお気に入りの日本製シャツブランドを見つけてみてください!
おしまい!
(少しでもお役に立てられたなら、SNSに拡散していただけると嬉しいです!)