オートリコ(Haut tricot)ニットセットアップ/ワンピースの評判|着心地やオーダー前の注意点は?

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ネットで買えるオーダーメイドのニットセットアップ/ワンピースは、楽なのにきちんと見える一方で、
と、不安もつきまといます。
オートリコ(Haut tricot)はホールガーメント(無縫製の立体編み)を軸に、約60色(シリーズにより対応色は変動)・約20型のセットアップ展開を持つオーダーニットブランドです。
既製品ニットで毛玉や型崩れ、洗濯ストレスに疲れた方ほど魅力を感じやすい一方、受注生産は返品しにくいからこそ「買う前の情報収集」が勝負どころです。

この記事では、ファッションのプロである私がオートリコの「着心地」や「見え方」から実用性まで分解し、納期や色・サイズ・返品規定などの失敗回避まで紹介します。
迷っている人のための判断基準(相談➡試着イメージ➡注文)まで示しますので、検討中の方はチェックしてみてください。
結論|オートリコはこんな人に向く
結論から言うと、オートリコ(Haut tricot)のニットセットアップ/ワンピースは「きちんと見えは欲しい、でもラクがいい」「既製品ニットの毛玉・型崩れ・洗濯に疲れた」という人に向きます。
\他にはないニットセットアップ/
オートリコ(Haut tricot)とは?
オートリコは「約60色(シリーズにより対応色は変動)と多様な型をベースに、好みの形でセットアップ(ニットアップ)もオーダーできる」ことを打ち出しているニットブランドです。
無縫製(縫い目が少ない設計)の快適さや、軽さ・ウォッシャブル性(自宅で洗える設計)も特徴として掲げています。

口コミが多くないブランドほど、購入の際に気になるのが自分に似合うか否かの判断材料です。
まずは、購入前に「周りからどんな評価を得ているのか」を確認しましょう。
ブランドプロジェクトが「グッドデザイン賞2025」受賞

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オートリコは、「オーダーメイドのニットウェア Haut tricot」として2025年度グッドデザイン賞(グッドフォーカス賞[技術・伝承デザイン])を受賞したニットブランドです。
評価の核は、大量生産・大量廃棄を生みやすいアパレルにありがちな生産モデルに対し、工業製品としての服づくりを製造工程からサプライチェーンまで再設計した点です。
単なる「デザインの見た目」ではなく、必要なだけ作るオーダーメイド型の仕組み自体が評価されています。
ホールガーメントを「無縫製の着心地」だけで終わらせず、自社一貫の省人化生産の中枢に据えることで、在庫を持たず約1ヶ月のリードタイム(目安16営業日〜)を実現。
56〜60色規模のカラーバリエーションと、約20型をベースにサイズや柄まで選べるなど、オーダーメイドとデザインを両立させた提案力も高く評価されました。

豊富なバリエーションを作り過ぎずに届ける仕組みが、選ぶ楽しさとサステナビリティを同時に成立させています。
もちろん受賞=あなたの体型に必ず合う、ではありませんが、比較検討のスタート地点としては十分に強い材料です。
雑誌掲載×芸能人・著名人の着用
もちろん雑誌掲載は「広告」ですが、“露出の積み重ね=供給体制や運用が整っている”証左でもあります。

購入前に“自分の理想に近い着用シーン”を見つけると、色と形の決断が一気に楽になります。
ポップアップ・オーダーイベント:実物の色味とサイズ感を潰せる

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口コミが少ないブランドで一番怖いのは、
- 色が違う
- 思ったより薄い/光る
- 丈が微妙
の3つです。
ここに効くのがポップアップとオーダーイベントです。
オートリコはイベント情報ページでポップアップを告知しており、URBAN RESEARCHなどのセレクトショップでのオーダーイベント開催実績や、百貨店側のイベントページでも取り扱いが確認できます。

もし可能なら、最初の1着は実物を確認できるタイミングに合わせて買うのが安全です。
\他にはないニットセットアップ/
オートリコの評判|着心地・高見え・耐久を5要素で分解検証

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オートリコは口コミが爆発的に多いブランドではないので、「評判=他人のレビュー」で判断しにくいです。
そこで本章では、公式情報から読み取れる“作りの思想”と、ニットで失敗しやすいポイント(毛玉・型崩れ・洗濯・部屋着見え)を照らし合わせて検証します。

5つにした理由はシンプルで、セットアップやワンピースの満足度は「肌当たり→伸び→落ち感→シワ→耐久&洗濯」の順に崩れやすいからです。
結論、オートリコは「ラクなのに上品」「洗えて崩れにくい」を現実的に狙える設計です。
ただし、色味と丈感は受注生産ゆえ取り返しがつきにくいので、購入前に“確認すべき順番”まで決めておきましょう。
肌当たり|無縫製(ホールガーメント)の“当たり”はどうか

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まず着心地について。
オートリコはホールガーメント(無縫製)のニットといって、縫い代(縫い合わせる際の余分な部分)がないことで、肩や脇、首まわりのゴロつきが出にくく、長時間着てもストレスが溜まりにくいのが強みです。
仕事の日にジャケットを羽織っても、縫い目が当たってチクチクする・・・という“地味な不快”が起きにくいのは、セットアップ運用の中でも着やすい部類です。
一方で、ニットの肌当たりは「肌に触れる位置や面積」でも差が出ます。
特に敏感肌の方は、首元が詰まる型よりも、クルーネック~オフショルダーのようなやや開きのある型を選ぶと安心です。
また、素肌で直接着るよりも薄手インナーを1枚挟むだけで、汗戻りを抑えられて皮脂汚れも生地に残りにくくなるため、結果的に、“洗えるニット”のメリットを最大化できます。

着用感は写真だけでは読みにくいですが、総じて適度な固さと適度な伸びで、快適に感じる方も多い肌触りです。
伸縮性|フィット感は強い?苦しくない?

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オートリコはニットゆえに高い伸縮性がありますが、その伸び方やフィット感の出方は「どの部分にどの編み方を使っているか」で変わります。
メインの身頃やボトムスは2対2リブが使われているものが多く、その他にも1対1リブ編みやガーター編みなどをモデルによってミックスしています。
これらの編み方の組み合わせによって、「伸びるけれど締め付けが強すぎない」「楽なのにラインはきれい」というバランスに寄せている印象です。

肩幅がしっかりある方は、ガーター編みや立体的なペプラムが入っているトップスの型を選ぶと、“面で整えてくれる”感じが出て上半身が強く見えにくくなります。
また、ウエスト周りをほどよくゆるく着たい方は、ボトム側でウエストサイズの選択肢(フリー/Lなど)を確認し、無理にタイトにしない方が満足度が上がります。
落ち感|高見えするシルエットは作れる?

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落ち感(シルエットの整い方)について、ニットセットアップが“部屋着っぽく”見えるかどうかは、素材よりも「面がきれいに出るか」「立体感があるか」で決まります。
オートリコは2対2リブをベースにしつつ、部分的に別の編み地を入れることでバランスを取っている設計です。
実際の商品では、
- 身頃・スカート/パンツのメイン:2対2リブ(体に沿いつつ、ストンと落ちる)
- ペプラムや裾・袖口などのアクセント部分:ガーター編みなど立体的な編み地(ふわっと広がる/メリハリを出す)
のように、1着の中で「落ち感」と「ハリ感」を組み合わせたデザインが多いです。
上下とも薄手でピッタリしたシルエットだとラインを拾いすぎてしまうこともあるので、腰回りが気になる方はコクーンシルエットやペプラムつきの型を候補にすると、体型カバーと高見えを両立しやすくなります。

先述のとおり、2対2リブメインの身頃は日常使いしやすい“ほどよいフィット感”、さらにガーターなど立体編みを使ったシルエットは、きちんと感と華やかさを足してくれるイメージです。
セットアップを同色で揃えると縦ラインが強くなり、ワンピースのように見えて体型カバーもしやすくなります。
さらに高見えを狙うなら、足元はローファーや細身パンプス、バッグはレザー系など、どこかに“少し硬い素材”を入れてみると、ニットのやわらかさとのコントラストで締まります。
シワ耐性|移動・出張・長時間着用で崩れにくい?
オートリコの商品説明では、ウォッシャブルで「シワになりにくい」点がポイントとして明記されています。
そもそも、ニットはシャツのような布帛(織物)よりもシワが戻りやすい傾向がありますが、移動が多い人は「たたみジワ」「座りジワ」がゼロになるわけではありません。
そこで、実際には次の3つを意識すると安心です。
- 前日にハンガー(トップスは幅が厚めの物で)に掛けておき、重力でシワをなじませる
- バッグに入れるときは、ぎゅっと丸めるより“ゆったり大きめにたたむ”
- 会食やプレゼンの日はジャケットを羽織り、「上半身のシワ」を視線から外す
出張や旅行なら、到着後に浴室へ吊るしてシャワーの蒸気で軽く“スチーム”を当てると回復が早いです。
(ポリエステルは水分を含みにくいですが、熱と少しの湿気に当てるとふわっとします。)

一方、(素材上、熱で変形することもあるので)アイロンを当てるときは低温+当て布で様子を見るのが安全です。
耐久性|毛玉・型崩れは?

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ニットで多くの人が気になるのが耐久性です。
オートリコの場合、軽さと耐久性を両立した国産のポリエステルを100%使用しており、繊維が滑らかで吸湿膨潤もしにくいため「毛羽が立ちにくく、毛玉が育ちにくい」といえます。

一本一本の繊維が短い天然繊維や、複数の素材がブレンド(綿×ポリエステルなど)された生地の方が毛玉はできやすいです。
また、毛玉(ピリング)は素材だけでなく摩擦で増えます。
ショルダーバッグのストラップが当たる位置、腕の内側、椅子の背もたれに擦れる部分が要注意ポイントです。
対策は、
- 同じセットアップを連日で着ない(1日着たら1〜2日休ませる)
- 洗濯は裏返してネットに入れ、手洗いモード+短時間で回す
- 干すときは平干しで形を整え、ハンガー伸びを避ける
- 小さな毛玉は早めに毛玉取りでやさしく取る
の4点を心掛けること。

受注生産で「長く着る前提」の服なので、“洗えること”自体がコスパアップのポイントです。
ただし乾燥機はNGなので、ここだけは注意してください。
\他にはないニットセットアップ/
オートリコの選び方|サイズ感や納期は?キャンセルはできる?
オーダーで後悔する人の多くは「品質」よりも「段取り」でつまずきます。
具体的には、
- モデルや丈、サイズの優先順位が曖昧
- 必要な日から逆算できていない
- キャンセル/返品条件を読まずに決める
の3つです。

そのため、以下の事項を参考に選んでみましょう。
モデル選び:まず「何と何を組み合わせるか」
オートリコは、セットアップやワンピースとしての販売以外にも「トップス」「ボトムス」を個別で選べ、上下購入する際も組み合わせることができます。
その際、まずやるべきことは、商品ページで「どのセットアップ/ワンピースを選ぶか、それとも上下を組み合わせるか」です。


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「何を選べば良いか分からない」「上下の組み合わせがこれで良いか自信がない」という方はまず、セットアップかワンピースから選ぶことをおすすめします。
あるいは、インナートップスを別途用意/ベアトップの上にカーディガン+ボトムスという買い方もアリです。
また、ちょっと前に流行った骨格診断を拠り所にされている方は、
骨格診断との相性がどうしても気になる方は・・・
- 骨格ストレート:タイトスカート/ノースリーブ・半袖・長袖タイトワンピース/ノースリーブプルオーバー/長袖プルオーバー/ベアトップ×タイトスカート。
- 骨格ウェーブ:ペプラム(ノースリーブ・半袖・長袖、ベアトップペプラム、3D Pleats Nosleeve-peplum)/ドレープスカート/マーメイド(単品・セット)/オフショルダー。
- 骨格ナチュラル:コクーンスカート(P1/P2含む)/コクーンパンツ/デザインスリーブ(プルオーバー・カーデ)/ガーター編み(長袖・半袖)/バケットハンドバッグ。
※ 上記の振り分けは骨格診断の一般的な相性に基づくもので、最終的な印象はサイズ感・丈・色でも変動します。
といった判断基準を参考にしても良いと思います。

どう組み合わせても「致命的におかしい」という組み合わせはないように作られています。
1着目は、人気かつベーシックなモデルの「返品交換対象商品」から購入してみるのも良いでしょう。
サイズ調整:多くのボトムスは丈とウエストの調整が可能

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オートリコの場合、トップスは多くが「サイズ調整不可」ですが、ボトムスは多くのモデルが「丈」と「ウエスト」を調整(ワンピースは「総丈」)することが可能です。
ワンピースの総丈やスカートの丈は、各ページに身長155/165/175cmのスタッフが着用した場合の丈感が写真で掲載されています。
また、マネキンは日本人女性の平均身長である158cmよりも高めを想定(だいたい165cmくらいです)すると、丈感を外しにくいと思います。
さらに、丈は単体の「短い/長い」だけでなく、靴まで含めて“どこで切れて、足元がどう見えるか”で決めると失敗しにくいです。
おすすめの手順は、
- よく履く靴を固定
- 足首を出すか/甲にかぶせるかを決める
- 総丈(例:75/85/95など)を選ぶ
という順番で考えるのがおすすめです。

ウエストに関しては非常に伸縮性があるものですが、目安のウエストに近いサイズを穿いていて圧を感じたくない方はLサイズを選ぶと良いですよ。
色選び|まず「ベーシックカラー」から選び、差し色は2着目から
オートリコは約60色のカラーバリエーションを特徴としており、選べる自由度が高い反面、迷いも増えます。
色で迷う人は、最初の1着はベーシックなカラーから候補を3つまでに絞ってください。
服のベーシックカラーは、
- 白(エクリュ含む)
- ベージュ~ブラウン
- グレー
- 黒
- ネイビー
といったカラーを指します。
仕事にも休日にも使いやすく単品でも合わせ先が多いため、(好みや似合うカラーがハッキリしている場合を除けば)このカラーから入るのが良いと思います。

公式のルックブックにはさまざまなカラーの着用が並び、色で魅せる選択肢は十分あります。
とはいえ「自分はこれが似合う」の解像度が高くない方は、1着目は「制服的に使える色」に寄せるのが外しにくいと思います。
パーソナルカラーなど好みがある方は・・・
- 普段褒められる色(白/黒/ネイビー/ベージュなど)を思い出す
- よく使うリップ・チークの色味とケンカしないかイメージする
- 自然光で見たときに、顔色がくすまないかを想像する
アクセサリー(ピアス・ネックレス)や髪色まで含めて全体をイメージすると、失敗しにくくなります。
バーチャルフィッティングで着用をイメージしてみる
また、オートリコの商品ページには「バーチャルフィッティングで着用イメージを確認」という項目があり、全身が写った写真を投げることでイメージを作成してくれます。

もちろん、実際の雰囲気を100%再現できるものではないですが、参考程度に「良さそうかも」「イマイチかも」という判断材料になります。
納期は「公式目安」+「商品ページの注意書き」を見て“安全側”で逆算する
受注生産は、時期や混雑状況によって納期がブレやすいという点も注意しましょう。
公式情報でも「ご利用ガイド」に「お届け日数:ご注文から16営業日」とありますが、商品ページによっては「1ヶ月程度で発送」などの文言もあるため、長めに見ておいた方が良いと思います。

つまり、「着る日の1ヶ月以上前」(式典・旅行・撮影など動かせない予定なら、さらに前倒し)で動くと安心です。
なお、届いたらその日のうちに開封&検品し、万一の場合でも早めに連絡できる状態にしておくのが安全です。
キャンセル・返品:受注生産は“条件の確認”が必須
オートリコは完全受注生産のブランドです。
公式「ご利用ガイド」や「返金ポリシー」では、
- お客さま都合のキャンセル・返品は基本的に不可
- 商品製造前のキャンセルは、問い合わせで相談可
- 不良品・損傷などの初期不良は、商品到着後10日以内に連絡が必要
と案内されています。
つまり、「色や丈のイメージ違い」は原則として返品理由にならないと考えた方が良いです。

届いたらその日のうちに開封して、もし不具合がある場合は10日以内に公式の問い合わせ窓口へ連絡しましょう。
\他にはないニットセットアップ/
【Q&A】オートリコのニットセットアップ/ワンピースの疑問に答える
そして、ここまでの内容やその他をまとめて、Q&A形式にしました。
終わりに|オートリコはこんな人に向くブランド
オートリコ(Haut tricot)は、約60色のカラーカスタム、無縫製の着心地、ウォッシャブル運用を強みにしたオーダーニットブランドです。
結論、オートリコが刺さる人は、
- 時短で整う服が欲しい
- 既製品の毛玉・型崩れ・洗濯ストレスに疲れた
- 「必要な分だけ作る」思想に共感できる
といったタイプです。
一方で、毎シーズン流行を追いたい人、天然素材の風合い(ウールの膨らみなど)を優先したい人、価格的に・・・と思う方は、向いていないと思います。

ご自身の価値観と照らし合わせて、知名度よりも素敵さと共感性が勝るならば、ぜひ検討してみてください。
\他にはないニットセットアップ/
※本記事は特定商品の購入を保証するものではなく、判断材料を整理する目的で作成しています。最終的なご購入判断は、ご自身の状況と公式情報をご確認のうえでお願いいたします。
