こんにちは。今回は、アメリカの有名スーツブランドをご紹介。
ブルックスブラザーズをはじめとする「アメトラ」ブランドは、日本のメンズファッションにおいて大きな影響力を及ぼし、戦後最初の「お手本」にもなりました。
そして、ファッション=ヨーロッパのものという印象は多くの人がイメージだと思いますが、アメリカのスーツスタイルは、イタリアのサルトにも大きく影響を与えました。
実は、スーツの「段返り3つボタン」は、アメリカからイタリアへ輸入されたディテール。トラッドからデザイナーズブランドまで多種多様な面白さも覗かせますので、早速、覗いてみましょう。
【2023年最新】アメリカのスーツブランド8選!ブルックスブラザーズやラルフローレンなど解説
それでは早速、アメリカの有名スーツブランドをご紹介。おすすめ度の高い順に「参考価格」「クオリティ」「こんな人にピッタリ」も記載しました。
また、今回はいわゆる“お堅いビジネス用のスーツ”を展開するブランドに絞っています。
ユニクロの「感動ジャケット」のような、軽量で機能的なセットアップを多く出しているブランドは割愛していますので、ご承知くださいね。
トムフォード(TOM FORD)
TOM FORD 公式HPより引用
- <参考価格>
- 583,000円
レア度: (4.5 / 5)
クオリティ: (3.8 / 5)
おすすめ度: (3.8 / 5)
トムフォード(TOM FORD)は、数あるラグジュアリーブランドの中でもトップクラスの価格とステータスを誇る、ラグジュアリーを体現するハイブランド。
低迷していたグッチを見事に復活させたデザイナー、トム・フォードが2005年に立ち上げたブランドは、アイウェアやコスメも人気が高く、数々の著名人にも愛用されています。
ダニエル・クレイグ演じる「007」ジェームズ・ボンドも愛用するスーツブランドでもあります(一作目の「カジノロワイヤル」のみブリオーニ)。5つボタンに大きなラペルで力強さを演出するスタイルが特徴。
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ラルフローレン(RALPH LAUREN)
- <参考価格>
- 330,000円(パープルレーベル)
レア度: (4.5 / 5)
クオリティ: (3.8 / 5)
おすすめ度: (3.8 / 5)
ラルフローレン(Ralph Lauren)は、トラッドを代表し、アメリカを代表するデザイナーズブランド。1967年にネクタイの製造から始まり、現在は多様なラインから性別や年代を超えたアイテムを展開しています。
具体的には、創業期からのラインである「ポロ」や最高級のパープルレーベル、カジュアルラインのRRL(ダブルアールエル)など。いずれも、英国上流階級の生活様式をブランドイメージとして発信・展開しています。
スーツに関しては「ポロ」でも10万円台、パープルレーベルになると50万円~とかなり高価になります。どの世代にも通用するブランドスーツが欲しい方には、価値ある選択肢だと思います。
Jプレス(J.PRESS)
J.PRESS 公式HPより引用
- <参考価格>
- 80,300円
レア度: (3.8 / 5)
クオリティ: (3.6 / 5)
おすすめ度: (3.8 / 5)
Jプレスは1902創業、アメリカントラッドを代表するブランド。現在は日本のオンワード樫山が保有しており、同社の主力メンズブランドのひとつでもあります。
五大陸と比べ、全体的なシルエットからサキソニーといった生地使いなどアメリカナイズドされています。アメリカ式が好きならJプレス、日本式が好みなら五大陸といった選び方が良いと思います。
コンセプトやデザインの方向性はアメリカ、モノ作りは日本的というブランド。費用対品質という意味では、アメリカ編の他ブランドよりも優れています。
ヒッキーフリーマン(HICKEY FREEMAN)
TRENZA 公式HPより引用
- <参考価格>
- 247,500円
レア度: (4.5 / 5)
クオリティ: (4.0 / 5)
おすすめ度: (3.8 / 5)
ヒッキーフリーマン(HICKEY FREEMAN)は1899年創業、歴代米大統領も愛用してきた、アメリカントラッドを代表するブランドのひとつ。
非常に幅広い生地メーカーとの取引があることが特徴。エルメネジルドゼニアやロロピアーナといった世界的に有名な生地メーカーはもちろん、ピアチェンツァなどの名ミルまで取り扱います。
日本ではトレンザ社がライセンスを請け負い、百貨店などで展開しています。オーダーだけでなく既成スーツも高品質で、マシンメイドとハンドメイドを組み合わせた柔らかい着心地を実現してます。
ブルックスブラザーズ(BROOKS BROTHERS)
- <参考価格>
- 108,900円
レア度: (3.5 / 5)
クオリティ: (3.4 / 5)
おすすめ度: (3.6 / 5)
ブルックスブラザーズは、世界のメンズファッションに大きな影響を与えたブランド。日本においてもアイビールックのお手本となり、洋装文化の方向性をかたち作るなど、多大な影響を与えました。
ブルックスブラザーズは1818年、世界最古のメンズアパレルブランドとして創業し、1849年に世界初の既成スーツを販売。そして、1900年頃には「No1 サックスーツ」を発表しました。
「No1 サックスーツ」は、従来よりも丈が短い&ラペルの返りが大きく、Vゾーンが深くなったスーツ。ウエストの切り替えを廃したことで、いわば現代型スーツの原型となったモデルです。
先述の通り、アメリカ発でイタリアスーツのお家芸となった「段返り三つボタン」のジャケットも、元々は、Vゾーンを深くすることでブルックスブラザーズなどから誕生したディテールです。
ブルックスブラザーズなどがイタリアへ輸出したことで、(英国のスーツと違いを持たせたい)イタリアサルトの目に留まった格好です。つまり、アメリカ式を「自分たちのものにした」格好で、“イタリアのもの”とされるようになりました。
ポールスチュアート(Paul Stuart)
Paul Stuart 公式HPより引用
- <参考価格>
- 110,000円
レア度: (3.8 / 5)
クオリティ: (3.5 / 5)
おすすめ度: (3.4 / 5)
ポールスチュアート(Paul Stuart)は、1938年創業の老舗ブランド。アメリカらしいアイビーテイストのアイテムや別注品を展開してきました。
ポールスチュアートは元々、Ivyリーガーを対象としたブランド&セレクトショップです。日本では長年、三陽商会が代理店として提携していたこともあり、セレクトショップというよりはブランド色が強いイメージがあります。
米国と日本以外ではあまり展開されていないブランドですが、今後は東南アジアをはじめとする新興国への展開を視野に入れているとのこと。スーツに関しては、廉価なラインで7万円程度、高級ラインは20万円前後。
トムブラウン(TOM BROWNE)
THOM BROWNE 公式HPより引用
- <参考価格>
- 477,400円
レア度: (4.5 / 5)
クオリティ: (3.6 / 5)
おすすめ度: (3.2 / 5)
トムブラウン(THOM BROWNE NEW YORK)は2001年創業、ニューヨークにて設立された個性派デザイナーズブランド。「これぞデザイナーズの価値である」と、言わんばかりの個性が溢れるブランドです。
トムブラウンは、アメリカントラッドを「先鋭的に」解釈した世界観を特徴としています。グレーのテーラードジャケットにベスト、ハイライズのクロップドパンツの3ピーススーツが、ブランドの世界観を表すアイコン。
そのアヴァンギャルドなスタイルは、パリコレクションを毎シーズン賑やかにしてくれています。トムブラウンのコレクションおよびその反応は、ファッションに対する人間の姿勢がありありと浮かぶよう。
カルバンクライン(CALVIN KLEIN)
- <参考価格>
- 66,000円
レア度: (3.8 / 5)
クオリティ: (2.5 / 5)
おすすめ度: (2.0 / 5)
カルバンクライン(CALVIN KLEIN)は1968年創業。NYおよびアメリカを代表するブランドで、クリーンで都会的、シャープなルックが中心です。
今ではあまり耳にしなくなりましたが、かつては、ラルフローレン、ダナキャランと並び「アメリカ三大ブランド」とも呼ばれるブランドでした。
デザイナーの知名度を一気に高めたジーンズやアンダーウェア、そしてスーツやコートなどのビジネスウェアが、代表的なアイテムとして挙げられます。
スーツに関しては、かつてはオンワードから展開されていたセカンドラインの「ck カルバンクライン」が日本でも有名でしたが、現在はあまりパッとしない印象。
スーツとしての出来栄えよりも、ブランドイメージや世界観を重視する人向け。
デザインの方向性からスーツとは切っても切り離せないものの、カッコいいイメージを売るデザイナーズブランドとしては、シャープなカジュアルウェアを展開している方が良いとは思います。
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