こんにちは。今回は、イギリス(英国)のスーツブランドをご紹介させていただきます。
英国はスーツの発祥といわれる国。特に、テーラーの聖地といわれるサヴィルロウは、日本でスーツを意味する「背広」の語源にもなったという説もあるほど。
日本にイギリスのファッションが(本格的に)紹介されたのは1980年代に入ってからですが、スーツにおける歴史の中心に立ち続けてきたことは間違いありません。
また、イギリスの有名スーツブランドの特徴として、ビスポークと既製服で価格帯が大きく異なることが挙げられます。
これは、1990年代頃からの「ニュービスポーク」という動きで、サヴィルロウの名店といえどビジネス形態を見直さなければならない程に既製服が当たり前になったということ。
その分、既製スーツは比較的入手し易くはなっていますので、ぜひご一読ください!
イギリスのスーツブランド9選!プロが高級・一流・有名の格付けもご紹介!
ハンツマン(HUNTSMAN)
HUNTSMAN 公式HPより引用
- <参考価格>
- 400,000円(既製服)
ハンツマン(HUNTSMAN)は、サヴィルロウの中でヘンリープールと並ぶ英国最高峰のテーラー。創業1849年、スーツの歴史と共に歩んできたテーラーは、王侯貴族やエグゼクティブを中心に顧客を抱えています。
ビスポークが非常に有名ですが、他に既成スーツも購入可能です。イギリスのスーツブランドは既成服の価格を抑えるところもありますが、ハンツマンの場合は30~40万円程度がプライスゾーンと非常に高額。
既成でもオーダーメイドでも、英国の最高峰に位置付けられるブランドです。あなたが本当の服好きならば、ハンツマンの一つボタンジャケットは必見です。
ギーヴス&ホークス
The ROYAL WARRANT HOLDERS より引用
- <参考価格>
- 170,000円(既製服)
ギーブス&ホークス(GIEVES&HAWKES)は1975年に誕生したテーラー。1785年創業の「ギーブス」、1771年創業の「ホークス」というサヴィルロウの名店が合併したことにより誕生しました。
ジョージ3世の頃から二百年余に渡り、英国王室御用達(ロイヤルワラント)認可を受けています。現在も、サヴィルロウを代表する存在として君臨するテーラー。
ギーブス&ホークスもまた、超一流のオーダーメイドと、ブランドの普及としての既製服の双方を展開しています。既製服に関しても、後述のサヴィルロウのテーラーよりも高めの価格帯となり、日本円で10万代後半~20万円程度。
ダンヒル(Dunhill)
dunhill 公式HPより引用
- <参考価格>
- 242,000円
レア度: (3.5 / 5)
クオリティ: (3.6 / 5)
おすすめ度: (3.5 / 5)
ダンヒル(dunhill)は1893年創業、スーツを中心に据えているメンズクロージングブランドにして、ロンドンを代表するファッションブランド。
エルメスと同じく馬具専門店として始まり、自動車の時代の到来と共に「旅行をイメージさせるメンズウェア」を展開したことで、一躍大人向けのブランドとして知名度を上げました。
現在も、高いブランドイメージによるラグジュアリー感が特徴で、ビジネス&ビジネスライクなトータルファッションを提案しています。
スーツに関しては、デザイナーズブランドらしく生産性を重視したマシンメイド率の高いスーツです。しかし、生地や副資材に高級感があり、フィッティングも決して悪くはありません。
また、サッカー日本代表のオフィシャルスーツも提供しており、スーツやネクタイなどを毎年「SAMURAL BLUE COLLECTION」として発売しています。フットボール好きにも良いブランド。
ティモシーエベレスト(Timothy Everest London)
大賀(ohga) 公式HPより引用
- <参考価格>
- 100,000円(大賀製)
レア度: (4.0 / 5)
クオリティ: (3.5 / 5)
おすすめ度: (3.5 / 5)
ティモシーエベレスト(Timothy Everest London)は1989年、ティモシー・チャールズ・ペト・エベレストによって立ち上げられた新興テーラー。
1990年代以降のスーツに対する消費者の変化を感じ取り、従来の職人技にファッション要素を導入したことが特徴。創業期からプレタポルテ(高級既製服)市場に進出した「ニュービスポークテーラー」として知られます。
一方、伝統的なテーラーとしても格が高く、ビスポークに関しては40万円前後がプライスゾーン。日本市場の流通分は大賀というメーカーが製作しているライセンスブランドですが、10万円というプライスに対して決して悪いスーツではありません。
リチャードジェームス(RICHARD JAMES)
- <参考価格>
- 125,000円(既製服)
レア度: (4.5 / 5)
クオリティ: (3.3 / 5)
おすすめ度: (3.5 / 5)
リチャードジェームス(RICHARD JAMES)は1992年、英国・サイヴィルロウにオープンしたブランド。こちらも「ニュービスポーク」に属する、現代型スーツブランドのひとつです。
歴史の深いテーラーというわけではないものの、ビスポークとしてのクオリティは屈指の実力派。時代の流れに乗ったコンテンポラリーラインと、テーラーとしてのクラシックなラインを融合させた展開が特徴。
現在は日本市場から撤退しているものの、グローバルなECストアにて購入可能。
マーガレットハウエル(MARGARET HOWELL)
- <参考価格>
- 121,000円
レア度: (3.8 / 5)
クオリティ: (3.2 / 5)
おすすめ度: (3.5 / 5)
マーガレットハウエル(MARGARET HOWELL)は1970年、メンズシャツから始まったデザイナーズブランド。タイムレスなラインナップが魅力で、クラシカルなトータルウェアを展開しています。
日本の株式会社TSIが親会社となっており、布帛商品は日本製や中国製が中心。スーツに関しては、英国を代表する生地メーカーである「フォックスブラザーズ」の生地を使用したものが有名。
都会的というよりはナチュラルで、どこか抜け感があるスタイルが好きな人に向いています。
アレキサンダーマックイーン(ALEXANDER McQUEEN)
- <参考価格>
- 528,000円
レア度: (4.5 / 5)
クオリティ: (3.2 / 5)
おすすめ度: (3.0 / 5)
アレキサンダーマックィーン(ALEXANDER McQUEEN)は、型破りなショーやルックで評価を浴びる、前衛的なデザイナーズブランド。
創業者リー・マックィーンは、1992年に自身のブランドをスタートし、輝かしい功績を残した英国屈指のデザイナーでした。
リー・マックィーンは2010年、40歳という若さで帰らぬ人となってしまいますが、ブランドはマックィーンの右腕であったサラ・バートンによって現在も率いられています。
スーツに関しては、先述のハンツマンが製造を手掛けたスーツを出したこともあり、モードの革新性と相まった面白いラインナップを展開していることが特徴。
デザイナーズブランドは「世界観が気に入るか否か」の世界ですが、個人的にはマックィーンのスーツは面白いので好きです(普段のビジネススーツとして向いているかは別ですが)。
また、リー・マックィーンを描いた映画、「マックイーン:モードの反逆児」は、ファッション好き必見の映画。
ポールスミス(Paul Smith)
Paul Smith 公式HPより引用
- <参考価格>
- 110,000円(SOHO)
レア度: (3.8 / 5)
クオリティ: (3.3 / 5)
おすすめ度: (3.0 / 5)
ポールスミス(Paul Smith)は創業1970年、英国を代表する&日本でも大人気のデザイナーズブランド。ポールスミス本人がテーラーで修業していたこともあり、スーツの展開が充実しています。
ポールスミスは、デザイナーズブランドの特徴や価値が分かりやすいブランド。一見普通と見せかけて実はちょっと変わっていたり、はたまたパッと見から派手だったりします。
「ひねりのあるクラシック」をテーマに、アートや写真、建築など、多岐にわたるインスピレーションの源を服へと落とし込んでおり、スーツにも大胆に裏地やディテールに落とし込まれています。どこか“変わった”スーツが欲しい方にもオススメ。
ハケットロンドン(HACKETT LONDON)
- <参考価格>
- 115,500円
レア度: (4.0 / 5)
クオリティ: (3.2 / 5)
おすすめ度: (3.0 / 5)
ジェレミー・ハケットが1983年にスタートさせた、ハケットロンドン(HACKETT LONDON)。
テーラーというよりかはファッションブランドで、スーツからカジュアルまで、英国スタイルのファッションが楽しめます。
日本での知名度が高いというわけではありませんが、ハーディエイミスからサヴィルロウの店舗を引き継ぎ、世界的にも展開しているブランド。日本にも銀座に直営店がありましたが、残念ながら2021年に撤退しています。
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