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SHOLL(しょる)
皆さま、こんにちは。“SHOLLWORKS”運営者のSHOLL(しょる)と申します。

1987年、山梨県甲府市生まれ。国内デザイナーズブランドを経て、ファッション・コングロマリットでデザイナー職を経験。

現在は東京都在住、ブランディングとマーケティングを支援する活動も行っています。
ファッションのレビュー&価値観がわかる。TOPページのブックマークをお願いします!

【2025年版】サッカー選手&監督はなぜスーツ?各国代表チームやJリーグのオフィシャルスーツ事情

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こんにちは、しょる(@SHOLLWORKS)です。

本日は、サッカー監督や選手たちがスーツを着る理由各国代表・Jリーグのオフィシャルスーツ最新事情(2025年版)をご紹介します。

もちろん、ピッチ内のパフォーマンスが主役ですが、サッカーは他の競技に比べてスーツ姿が映る機会が多いスポーツです。

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監督はなぜスーツ? 代表のオフィシャルスーツはどこのブランド? という素朴な疑問に、文化とビジネスの両面からお答えします。

今回は最新の契約年次とブランドまで整理しました。

著者「SHOLL(しょる)」プロフィール

1987年生まれ。国内ブランドを経て、伊ラグジュアリーブランドのデザイナーとして4年間勤務。現在はデザイナーの他、日本の服飾産業を振興するため、マーケティング支援も行っています。

素材の機能性からパターンまで精通し、シンプルかつ素敵な服装の普及に努めています。


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目次

【そもそも】なぜサッカーの監督や選手がスーツを着るのか?

代表チームの監督や選手団は、国歌斉唱、表敬訪問、授賞式、記者会見などの行事に臨む場面が多くあります。

そうした公的な場では、スーツは国家や協会を代表する立場にふさわしい礼装として機能します。

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装いを整えること自体がプロトコルの一部であり、写真や映像として長く残るシーンでも、端正な見た目はチームの品位・信頼性を高めます。

階級意識を超え「キチンとしている」という印象を与える

サッカーの監督や選手がスーツを着る背景には、サッカーとスーツ双方の発祥国である英国文化の影響が色濃く関わっています。

もともとサッカーは「労働者階級のスポーツ」とされる一方、スーツは上流階級の装いという歴史的文脈がありました。

だからこそ正装=品位と代表性を示す手段として、スーツが選ばれてきた経緯があります。

階級意識が明確な国のスポーツであり、中でもサッカーは労働者階級のスポーツである背景があったからこそ、格を上げることで社会的に認められる必要があります。

スーツという“社会的に認められた装い”をすることで、サッカーというもののポジションがキチンとしていることを示したいという意図があります。

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クラブ経営陣やスポンサーといった「資本家」に対等に向き合うための記号性としても有効で、特に監督は対外的な顔としてマスコミなどメディアの前に姿を現します。

そういった場面において、スーツは“ちゃんとしている”を端的に伝える制服でもあります。

スポンサー/オフィシャルスーツ契約

近代フットボールはビジネスと不可分で、協会やクラブはオフィシャルスーツのサプライヤー契約を結ぶことが一般的です。

チームは活動資金や装備の支援を受け、ブランドは「代表の正装」という高い象徴性を得られるというメリットがあるため、「持ちつ持たれつ」の関係を築くことが可能です。

クラブや代表チームとオフィシャルスーツ契約をブランドはスポンサーであるため、スーツや付随アイテムを提供し、チームは移動時や式典で着用することで露出と宣伝効果が生まれます。

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あこがれのチームや選手が特定のスーツを着ていたら、そのブランドまで好きになるというのが人間の心理だと思います。

チームの一体感

全員が同じスーツを着ることには、ユニフォームと同じ統一感の演出という意味もあります。

空港到着や公式会見などのオフ・ザ・ピッチでも、装いが揃っているだけで結束や規律が視覚的に伝わり「ワンチーム」であることをアピールすることが可能です。

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初対面の関係者やメディア、ホスピタリティにおいても「一団としての印象」が強まり、チームブランディングに寄与します。

ただし、必ずしも着用義務はない

Image Photo by Goal.com

とはいえ実際には、スーツ着用はルール上の義務ではありません

ジダンのようにバッチリとスーツを着こなす監督もいれば、グアルディオラのようにカジュアルダウンしつつお洒落さを出す監督もいます。

あるいは、クロップやトゥヘルのようにジャージで指揮を執り会見に臨む監督もいますし、五大リーグ以外の南米や欧州の一部では昔からトラックスーツ/カジュアル派の監督も少なくありません。

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監督のキャラクターや文化・美学・スポンサー契約・チーム方針など、特に近年ではそういった多様な要素によってスタイルを選択しているといえます。

【2025年版】サッカー各国代表のオフィシャルスーツはどこのブランド?

では、具体的に世界の代表チームはどんなブランドのスーツを着用しているのでしょうか。

2025年時点で判明している主な各国代表のオフィシャルスーツ契約を紹介します。

国ごとの契約開始年やブランドも(分かる範囲で)併せて記載しています。

日本代表|dunhill London

Image Photo by dunhill

日本代表(SAMURAI BLUE)のスーツと言えば、長年英国高級ブランドのダンヒル(dunhillが務めていることでお馴染みです。

日本サッカー協会(JFA)は1999年からアルフレッド・ダンヒル社とオフィシャルスーツ契約を結んでおり、その提携関係は約25年に及びます。

毎年、新シーズンや大会に合わせて「SAMURAI BLUE コレクション」と題した公式スーツが発表されるのも恒例となっています。

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濃紺のスーツやJFAエンブレム付きのネクタイが基本スタイルで、小物にも日の丸やサムライブルーを意識した配色が取り入れられます。

ちなみにスーツケースは同じく英国の「グローブトロッター」が提供しています。

イングランド代表|Marks & Spencer

Image Photo by Marks & Spencer

サッカー発祥国イングランドのオフィシャル・テーラーを務めるのは英国大手百貨店Marks & Spencer(M&S)で、2007年以降たびたびイングランド代表の公式スーツ供給を担っています。

同社はリーズナブルな価格帯の既製服ブランドですが、代表選手には体型に合わせたテーラードスーツを提供しています。

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近年、イングランド代表の装いは「スーツ一辺倒」から多様化しつつあります。

2024年のEUROでは、M&Sが提供した公式フォーマルウェアが伝統的なスリーピースではなくジャケット&チノパンのスマートカジュアル寄りなスタイルでした。

ドイツ代表|Marc O’Polo

Image Photo by Marc O’Polo

ドイツ代表は2025年にMarc O’Polo(マル・ポーロ)というブランドが新ファッションパートナーに就任。

2024年まではvan Laackが関与しており、過去にはHUGO BOSS(〜2018)の時期もあります。

マルコ・ポーロは北欧発祥(本社はドイツ)のカジュアル高級ブランドで、2026年W杯に向けてスタイリッシュかつリラックスした新スーツコレクションを展開するとしています。

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近年のドイツ代表はよくパートナーが替わりますが、いずれもシックで質実剛健な装いです。

フランス代表|Smalto

Image Photo by SMALTO

フランス代表は長年、母国フランスのテーラーメゾンSmalto(スマルト)が公式スーツを仕立てています。

スマルトはパリの高級テーラーで、日本ではそこまで知名度の高いブランドではありませんが既製でも高価格帯、オーダーでは桁が一段上がる本格派の仕立てが特徴です。

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スマルト製の代表スーツは、フランス国旗のトリコロールをあしらった裏地や刺繍が特徴的です。

選手団が着用するネイビーのスリーピースには細身シルエットと上質なウール生地が採用され、エスプリを感じさせる一着となっています。

スペイン代表|elPulpo

Image Photo by elPulpo

スペイン代表のオフィシャルスーツは、2023年から「elPulpo(エルプルポ)」というブランド。

同社はガリシア発のブランドで、RFEF(スペインサッカー協会)の紋章や刺繍など専用のパーソナライゼーションを施したコレクションを展開し、一部は直営・ECやEl Corte Inglés等でも販売されます。

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テーラリングだけでなく、2025年6月からはスーツ以外のカジュアルウェアも手掛けています。

イタリア代表|EMPORIO ARMANI

Image Photo by ARMANI

「ファッションの国」イタリアの代表チームは、同国を代表するブランドEmporio Armani(エンポリオ・アルマーニ)が公式スーツを手掛けています。

EURO2024では伝統的なイタリアンカットの紺ブレザーにストレートデニムのパンツ、ライトブルーのシャツという斬新な組み合わせで、「クラシックとカジュアルの融合」と評判になりました。

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ちなみにイタリア代表の公式スーツは大会ごとに契約ブランドが替わることもあります。

過去にはドルチェ&ガッバーナやプラダ、ジョルジオ・アルマーニなど錚々たるメゾンが歴代テーラーを務めてきました。

ポルトガル代表|Sacoor Brothers

Image Photo by Sacoor Brothers

ポルトガル代表のオフィシャルスーツは「Sacoor Brothers(サコールブラザーズ)」です。

サコールブラザーズは中東産油国で人気が高いブランドで、メンズ・レディースを幅広く手掛けています。

2024年に契約更新(~2030年12月)が発表され、EURO 2024でも同社が選手団のフォーマル一式を提供しました。

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個人的には「中東のラルフローレン」的なイメージがありますが、こちらも日本では販売していないようです。

オフフィールド用のスーツ/セットアップを中心に、エンブレム刺繍や配色など専用カスタマイズが施されます。

オランダ代表|Cavallaro Napoli

Image Photo by FASHION NETWORK

オランダ代表の公式スーツは、Cavallaro Napoliというオランダ発のブランド(ナポリのサルトではありません!)。

2018年にKNVB(オランダサッカー協会)のフォーマルウェアパートナーに就任して以来、同国代表チームをシックなスーツで装い続けています。

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ブランド創業者ジュゼッペ・カバラロ氏はイタリア系オランダ人で、自身の名を冠したこのブランドを2004年に設立。

価格帯は高すぎず手頃なため、オランダ国内では一般人向けに代表公式スーツのレプリカ販売も行われ人気を博しました。

スコットランド代表|Walker Slater

Image Photo by WALKER SLATER

スコットランド代表は2015年からWalker Slater(ウォーカー・スレイター)がリテールパートナー契約を結び、代表関連の公式ウェアを手掛けています。

ウォーカー・スレイターはエディンバラに本店を構える紳士服ブランドで、特にハリスツイードのスーツで知られます。

代表チームにはグレーやブラウン系のヘリンボーン柄ツイード生地で仕立てた三つ揃いスーツが提供され、英国らしい重厚な雰囲気を演出しています。

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ハリスツイード協会公認の生地を使っていること誇りで、一般向けに代表モデルのツイードジャケットも限定販売しており、ファンが自国代表とお揃いの装いを楽しめるよう工夫されています。

ウェールズ代表|Hawes & Curtis

Image Photo by Hawes & Curtis

ウェールズ代表は近年、ロンドン発祥のHawes & Curtis(ホーズ&カーティス)とオフィシャルスーツ契約を結んでいます。

ホーズ&カーティスは1913年創業の老舗テーラーで、英国王室御用達の高品質なシャツメーカーとして知られます。

ウェールズ協会は2021年に同ブランドとのパートナーシップを発表し、選手・スタッフ用にクラシックなスリーピーススーツやシャツ、ネクタイ一式が提供されました。

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赤いドラゴンのエンブレム刺繍が施されたネクタイで、愛国心を感じさせるアクセントとなっています。

韓国代表|Cambridge Members

Image Photo by Cambridge Members

韓国代表の公式スーツは、韓国国内のファッション企業KOLONグループ傘下のCambridge Members(ケンブリッジメンバーズ)というブランドが担当しています。

Cambridge Membersは1970年代創業の老舗メンズアパレルブランドで、ケンブリッジという名前を冠しているとおり英国風のトラッドスタイルをコンセプトに掲げています。

ソウルのフラッグシップ店では一般向けに同モデルの販売も行われ、ファンからは「スタイリッシュで誇らしい」と評判だったようです。

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韓国代表のスーツ起用は大会ごとに更新されますが、近年は自国ブランドを用いることで韓国内ファッション産業とのタイアップ色も強まっているようです。

ウクライナ代表|ARBER

Image Photo by facebook

ウクライナ代表は地元ウクライナのファッションブランドARBER(アーバー)が公式スーツを担当しています。

ARBERはウクライナの老舗アパレル企業で、ウクライナサッカー連盟(UAF)と2019年に協定を結び、翌2021年開催のEURO2020に向けて代表チームの公式スーツコレクションを発表しました。

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代表スーツ以外にも選手団向けのブレザー、シャツ、ポロシャツやトラックスーツまで幅広く提供し、代表チームのオフフィールドウェア全般を支えているそうです。

スウェーデン代表|J.Lindeberg

Image Photo by J.Lindeberg

スウェーデン代表のオフィシャルフォーマルは「J.Lindeberg(ジェイ・リンドバーグ)」です。

ブランド側も“Official fashion partner to the Swedish National Football Teams”として大々的に告知しており、チャンピオンシップ(大会)期間のフォーマル一式(スーツ/ブレザー/パンツ/タイ等)を提供しています。

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発表時にはリンデロフやクルセフスキ、ヒエン、そして女子代表の選手も起用したキャンペーンが公開されました。

Jリーグクラブのフォーマルスーツパートナー(2025年時点)

次に、Jリーグのクラブにおけるオフィシャルスーツサプライヤーを見ていきましょう。

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代表的なJリーグのクラブを北から順に、公表されている範囲でスーツブランドとともに紹介していきます。

合わせて、クラブチームモデルの注文可否も分かる範囲で書かせていただいています!

北海道コンサドーレ札幌|銀座山形屋

Image Photo by X

北海道コンサドーレ札幌のオフィシャルスーツは老舗オーダースーツ店の銀座山形屋が提供しています。

選手・監督・スタッフが遠征時や公式イベントで着用するスーツ一式を銀座山形屋が仕立てており、サポーター向けにも同モデルのオーダースーツを一部店舗で注文可能です。

ベガルタ仙台|KASHIYAMA

Image Photo by ONWARD HOLDINGS

ベガルタ仙台は2025年シーズンからオンワードパーソナルスタイルのオーダーメイドブランドKASHIYAMAとパートナー契約を締結し、公式スーツサプライヤーとなりました。

選手・コーチ・スタッフが移動や公式行事で着用するスーツは、高いストレッチ性とウォッシャブル機能を備えた「KASHIYAMA EASY」ラインを採用。

選手自ら素材を厳選したネイビーカラーの生地にチームロゴ織ネームを配した特別仕様です。

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2025年2月にはクラブ創設25周年に合わせたモデルを限定店舗で販売するなど、サポーター向け展開も行われています。

モンテディオ山形|illbe(イルビー)

Image Photo by Montedio Yamagata

モンテディオ山形は2023年からクラブ初の「オフィシャルフォーマルウェア」プロジェクトを開始し、山形県のアパレル会社illbe(イルビー)が公式スーツパートナーとなりました。

元モンテディオ選手の廣瀬智靖氏がディレクターを務め、地元伝統の米沢織を用いたジャケットなど、地域色豊かなフォーマルウェアを企画・提供しています。

2025年には大分トリニータ戦にてフォーマルウェア展示販売会を開催し、選手着用モデルの受注やオーダースーツ会も実施しています。

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オフィシャルフォーマルウェアは紺を基調に、チームの歴代モデルを振り返る企画なども行われており、選手たちが着用してきたスーツの変遷をファンと共有しています。

アルビレックス新潟|坂井商事

Image Photo by 坂井商事

アルビレックス新潟は2016年から新潟市の紳士服仕立て会社坂井商事と提携し、クラブのオフィシャルスーツ「アルビスーツ」を提供しています。

2025年シーズンで坂井商事からのスーツ提供は10周年を迎え、記念モデルとして“新型カジュアルセットアップスーツ”へと刷新されました。

今回のモデルはビジネスでも普段使いでも着用可能な完全オリジナルオーダースーツで、芯地・肩パッドを極力省いて軽量化し、通気性の良いナチュラルストレッチ素材を採用しています。

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従来のネイビーから一新しトレンドカラーのダークグリーン生地を用いることで、飽きの来ない落ち着いた配色に仕上げています

限定200着で一般予約販売も行われ、クラブと地域企業の強固な連携がうかがえます。

鹿島アントラーズ|NEWYORKER(ニューヨーカー)

Image Photo by NEWYORKER

鹿島アントラーズは洋服ブランドNEWYORKER(ニューヨーカー)が公式スーツサプライヤーです。

2015年からパートナーシップを開始し、以降選手・監督・スタッフ全員の採寸を行ったオリジナルスーツを提供しています。

ニューヨーカーは毎年最新モデルのスーツを発表し、スタジアムでの販売会やオンライン販売も実施。

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2025年モデルではグレンチェック柄のスリーピーススーツを展開し、スポーツと高級感を両立した独自生地「BUNGY CLOTH」を採用するなど機能性も追求しています。

浦和レッドダイヤモンズ|麻布テーラー

浦和レッズでは、紳士服テーラー大手の麻布テーラーが2011年8月からオフィシャルパートナーとして公式スーツを提供しています。

2024シーズンモデルでは、グレーのストライプ柄ベスト付きスーツを採用し、クラブのREX CLUB会員向けに限定販売も実施されました。

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長年にわたるパートナーシップで、2023シーズンはクラブ30周年記念の特別仕様も展開されました。

RB大宮アルディージャ|オーダースーツSADA

Image Photo by ORDER SUIT SADA

RB大宮アルディージャオーダースーツSADAが公式スーツサプライヤーとしてクラブをサポートしています。

2025年10月にはNACK5スタジアム大宮で開催された試合に合わせ、SADAによるオフィシャルスーツ予約販売会が実施されました。

選手と同じ素材・デザインのスーツ(税込5万円)とネクタイ(税込5千円)が受注販売され、購入特典として選手サイン入りポスターも用意されるなど、ファンサービスも充実。

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大宮モデルのスーツはオレンジ色の裏地やロゴ入りボタンがポイントで、クラブエンブレムへの愛着を感じる仕立てとなっています。

柏レイソル|オーダースーツSADA

Image Photo by ORDER SUIT SADA

柏レイソルは、工場直販のオーダースーツ専業メーカーオーダースーツSADAが公式スーツサプライヤーを務めています。

2006年からパートナー契約を結び、20年弱にわたりクラブのフォーマルウェアをサポートしてきました。

選手と同じ素材・デザイン・仕様のスーツを特別価格で仕立てる販売会を実施するなど、サポーターへの提供機会もあります。

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2025年シーズンモデルも引き続きSADAが手掛けており、軽量で動きやすい生地にクラブエンブレム刺繍入り裏地や黄黒ストライプのネクタイなど、レイソルのチームカラーを随所に取り入れた一着に仕上がっています。

FC東京|SHIPS(シップス)

Image Photo by SHIPS

FC東京のオフィシャルスーツはセレクトショップのSHIPSが提供しています。

SHIPSのカスタムオーダーラインによるスーツを提供しており、Jリーグのクラブの中でも随一のスーツであることが特徴です。

2025年は伝統的なグレンチェック柄の3ボタンスーツにタブカラーシャツ、オリジナルレジメンタルタイというスタイルで、ハンドワークを駆使した立体的な仕立てが特徴です。

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一般販売は基本行っていませんが、クラブは毎年抽選で限定数の「選手着用モデルスーツセット」をSOCIO会員向けに販売する企画を実施しています。

2025年シーズンも10セット限定で抽選販売が行われました。

ジェフユナイテッド市原・千葉|ユザワヤ商事

Image Photo by Sir Midfield

ジェフユナイテッド市原・千葉では、手芸用品大手ユザワヤ系列のオーダースーツブランド「サーミッドフィールド(Sir Midfield) by ユザワヤ商事」が公式スーツサプライヤーです。

2019年より提携を開始し、以降毎年選手と同じ仕様のスーツをユザワヤ津田沼店でオーダー可能な企画を展開しています。

2025年シーズンのスーツは、カジュアルなジャケット×パンツのセットアップスタイルを意識したデザインで、軽量アンコン仕立てによりTシャツとも合わせやすい着こなしを実現しています。

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ユザワヤは毎年クラブと共同で生地や仕様を開発しており、2025年モデルではオリジナル生地「ポワールストレッチ」を採用するなど機能面でも進化しています。

川崎フロンターレ|ORIHICA(オリヒカ)

Image Photo by ORIHICA

川崎フロンターレは紳士服ブランドORIHICA(オリヒカ)が公式スーツサプライヤーで、なんと2025年で提携20周年を迎えました。

選手・スタッフは遠征時にORIHICA製スーツを着用しており、さらに2025年モデルは上下サイズを別々に選べるクラブ初のセットアップスーツを採用し、着用シーンの幅を広げました。

生地には驚異的なストレッチ性とウォッシャブル機能を持つ高機能素材を使用し、ネクタイにはマスコットのふろん太とカブレラのシルエットが織り込まれるなど、遊び心あるデザインも特徴です。

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ORIHICAではクラブとのコラボスーツを一般販売しており、オンラインショップでも購入可能です。

横浜F・マリノス|KASHIYAMA

Image Photo by ONWARD HOLDINGS

横浜F・マリノスのフォーマルスーツは、2023年シーズンよりオンワードHDグループのKASHIYAMAがオフィシャルスポンサー契約のもと提供しています。

KASHIYAMAとの契約3年目となる2025年モデルは、チームスローガン「Be a Stunner-圧倒的な存在であれ-」をコンセプトに、ダークネイビーのストライプ折柄生地を用いたスリムシルエットのスーツ。

裏地にエンブレム刺繍ネームを配すなどディテールにもこだわっています。

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ちなみに、シャツやネクタイもトリコロールをあしらったクラブ特別仕様で、オンライン含む全国のKASHIYAMAショップで数量限定販売されました。

清水エスパルス|order salon arc(アーク)

Image Photo by order salon arc

清水エスパルスは静岡県のテーラーorder salon arc(アーク)が公式スーツサプライヤーです。

2025年モデルは“茄子紺”と呼ばれる紫がかったネイビー生地を採用し、歴代最軽量ながら滑らかな質感の生地に、アウトポケットやオレンジ色の袖口刺繍など遊び心のあるディテールを加えています。

ネクタイもオレンジとディープシーブルーの小花柄で、シンプルなスーツに華やかさを添えるデザインとなっています。

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arc店舗では選手と同じ仕様のスーツオーダー受付も行われており、ファンも同モデルを入手可能です。

名古屋グランパス|オーダースーツSADA

Image Photo by ORDER SUIT SADA

名古屋グランパスは2020年よりオーダースーツSADAが公式スーツサプライヤーとなり、クラブのフォーマルスーツを提供しています(以前はAOKIが担当)。

選手・監督が移動時等に着用するスーツ一式は、毎年スタジアムでの採寸販売会「SADA DAY」で一般向けにも披露されます。

また、2025年6月には豊田スタジアムにて予約会が開催され、2024年モデルの公式スーツ・ネクタイを特別価格で受注する企画も行われました。

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グランパスモデルのスーツは紺系の生地にオレンジの裏地やロゴ刻印ボタンを備え、動きやすさとチーム愛を両立させたオリジナル仕様です。

ガンバ大阪|オーダースーツSADA

Image Photo by ORDER SUIT SADA

ガンバ大阪オーダースーツSADAと2021年にオフィシャルスーツサプライヤー契約を締結し、それまでのテーラーメイドDMG社から切り替わりました。

2025年9月にはパナソニックスタジアム吹田でスタジアム予約販売会が開催され、ガンバ大阪2025公式スーツの購入者先着20名にサイン入りユニフォームを進呈するキャンペーンも実施されました。

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ガンバモデルのスーツはネイビーの生地にクラブエンブレム刺繍入り裏地、大阪らしい洗練を感じさせるナットボタンなどが特徴で、公式ネクタイと併せて5万円(税込)でオーダー可能です。

セレッソ大阪|麻布テーラー

セレッソ大阪は2023年2月より麻布テーラーが公式スーツサプライヤーを務めています。

続く2024・2025シーズンも麻布テーラー製スーツを継続使用しており、2025年モデルはトレンドのネイビーソリッドのベスト付きスーツで、香川真司選手をはじめ選手たちの着こなし映像も公開されました。

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麻布テーラー各店舗では一般向けに同生地・同仕様の受注も行われ、ファンが選手と“お揃い”のスーツを仕立てることも可能です。

ヴィッセル神戸|洋服の青山

Image Photo by 洋服の青山

ヴィッセル神戸は2009年シーズンから紳士服大手の洋服の青山をオフィシャルスーツサプライヤーとして迎えています。

洋服の青山の中でも最上位のヒルトンで展開されており、首周りや肩の柔らかな着心地が特徴です。

2023年にはJ1初優勝を記念し、洗練された都会的雰囲気を演出するチャコールグレーのストライプ柄スーツに刷新されました。

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神戸は青山商事と15年以上の信頼関係があり、最新モデルも引き続き青山が提供中です。

サンフレッチェ広島|洋服の青山

Image Photo by 洋服の青山

サンフレッチェ広島はJリーグ随一の長期契約として、2003年より洋服の青山がオフィシャルスーツサプライヤーを務めています。

2024年モデルではストレッチ性に優れたネイビーのジャージー素材を採用し、ドレッシーさと快適さを両立するピンドット柄スーツとなりました。

チームカラーの紫を基調にしたレプリカネクタイと組み合わせると相性抜群で、上着内側にはエンブレム刺繍ネーム、見返しパイピングに紫を施す特別仕様です。

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洋服の青山ではこの公式スーツと同素材・同型紙のレプリカモデル「HILTON」ブランドスーツを広島県内17店舗とオンラインで限定販売しており、サポーターも選手と同じ着こなしを楽しめます。

V・ファーレン長崎|WESTORY(ウエストリー)

Image Photo by EMINENTO

V・ファーレン長崎は地元長崎の紳士服メーカー・エミネント社が展開するファクトリーブランドWESTORY(ウエストリー)が公式スーツを提供しています。

ジャケット・スラックス・シャツ各分野の長崎県内工場が協力して作る本格オーダースーツであり、今回紹介している中でもトップクラスの出来栄え。

2018年にプロジェクトが始動して以降、クラブの選手・スタッフ用スーツを「Made in 長崎」の技術で仕立てています。

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WESTORY製スーツは紺を基調にしたベーシックなデザインながら、高い吸水速乾性やストレッチ性を備え機能的です。

2023年にはクラブ公式スーツの一般受注販売会がアミュプラザ長崎で開催されるなど、地域発ブランドとして注目を集めています。

アビスパ福岡|オーダースーツSADA

Image Photo by ORDER SUIT SADA

アビスパ福岡は2021年よりオーダースーツSADAが公式スーツサプライヤーを務めています。

J1昇格後に締結された契約のもと、選手・スタッフの移動着はSADA製スーツに統一されました。

2025年4月にはベスト電器スタジアムにて「オフィシャルスーツ予約販売会」が開催され、2025年モデルのスーツ&ネクタイを特別価格で受注するイベントが行われています。

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福岡モデルのスーツは濃紺の生地にクラブエンブレム入り裏地、シンプルで着回しやすいシルエットが特徴で、ネクタイはクラブカラーのネイビー×シルバーを基調としたレジメンタルデザインです。

ギラヴァンツ北九州|ORDER BOX(オーダーボックス)

Image Photo by ORDER BOX

ギラヴァンツ北九州は2024年にオフィシャルスーツサプライヤー契約を結び、北九州市の老舗テーラー「Sartoria Bellini(サルトリア・ベリーニ)」が展開するORDER BOXブランドのスーツを採用しました。

2025シーズンのオフィシャルスーツは紺の「ONEオーダースーツ」で、選手・スタッフが移動や式典で着用しています。

選手自ら生地や仕様を選び、ストレッチの効いたネイビー生地にベージュの糸で縫われたボタンホールや茶色のナットボタン、裏地のブラウンなど、選手たちのこだわりが詰まった一着となっています。

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一般向けにも同仕様のオーダー受付が行われ、北九州の地元企業がクラブを服飾面から支える好例となっています。

【Q&A】サッカー監督・選手とオフィシャルスーツの疑問に答える

そして、ここまでの内容やその他をまとめて、Q&A形式にしました。

監督はなぜスーツ?

代表性と礼節を示すための正装だからです。

国歌斉唱や表敬訪問、会見など公的場面でチームの品位・信頼性を可視化し、写真や映像に残るシーンで“きちんとしている”ことを伝える役割があります。

代表のオフィシャルスーツはどこのブランド?

国ごとに公式パートナーがいます。

2025年現在、日本はdunhill、イングランドはMarks & Spencer、ドイツはMarc O’Polo、フランスはSmalto、スペインはelPulpo、イタリアはEMPORIO ARMANI、ポルトガルはSacoor Brothersなどです。

スーツ着用は義務ですか?

義務ではありません。

ジダンのようにスーツ派もいれば、グアルディオラのようなスマートカジュアル、クロップやトゥヘルのようなトラックスーツなど、文化・契約・美学により選択が多様化しています。

オフィシャルスーツ契約はなぜ結ぶの?

ビジネス上の相互メリットがあるからです。

クラブや協会は資金・装備支援を受け、ブランドは「代表の正装」という象徴性で露出と宣伝効果を得る“持ちつ持たれつ”の関係が成立します。

全員同じスーツを着る意味は?

素のままで美しい原毛がごく少ないからです。

色・長さ・質感が揃う原毛は限られ、多くは漂白や染色で整える必要があるため、無染色で成立する素材は希少です。

無染色カシミヤの選別工程でコストが掛かるのはなぜ?

結束と規律を可視化するためです。

空港到着や会見などオフ・ザ・ピッチでも統一感が伝わり、「ワンチーム」であることをブランディングとして示せます。

サポーターは選手と同じスーツを買えるの?

クラブによっては可能です。

NEWYORKER(鹿島)、ORIHICA(川崎)、KASHIYAMA(横浜FM・仙台)、麻布テーラー(浦和・C大阪)、オーダースーツSADA(柏・名古屋・福岡・大宮・ガンバ大阪)などが受注会や限定販売を実施しています。

終わりに|スーツが語る、サッカーのもうひとつの物語

今回は以上です。

高度にビジネス化されたサッカーというスポーツは、ピッチの外でも多くを物語ります。

監督や選手たちがスーツをまとう姿は、単なる装いではなく、文化や歴史、地域産業、チームのコンセプトを反映させる存在でもあります。

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今日ご紹介した内容をきっかけに、ぜひ好きなクラブや代表チームのスーツにも注目してみてください。

気になるチームのスーツブランドを調べてみるのも、スポーツとファッションの両面で新たな発見があるかもしれません。

おしまい!

(少しでもお役に立てたなら、SNSに拡散していただけると嬉しいです!)

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