自分で長さを調節できるベルトをお探しの方、必見。
プロのファッションデザイナーの筆者が、比較的廉価な価格帯でオススメのベルトをピックアップしました。
楽天市場 より引用
本日は、プロのファッションデザイナーがオススメする、ビジネス用ベルトについてご紹介。
ベルトは靴や鞄に比べて優先順位が低く、「合わせるだけのアイテム」と考えている人が多いと感じます。しかし、クールビズが推進される企業ならば、半年間はジャケットを羽織らない時期が続きます。
その間、ベルトは何にも隠されないので、重要度は高くなっているのではないでしょうか。
ブランドアピールが強めのベルトも、(私はしませんが)決して否定されるものではありません。しかし、ブランドロゴやネームが大きく配されたものでは、仕事の場面では悪目立ちしがちです。
だからこそ、シンプルでビジネスにも使いやすいベルトを紹介したいと思い、執筆しました。
ユニクロのベルトは?→初心者はまず、サイズ調節ができるベルトを
ユニクロのイタリアンレザーベルトは、値段に対して良いと思います。しかし、サイズ展開が少ない上に、サイズ調整もできないという欠点も抱えています。
高価格帯のベルト専業ブランドも調整できないものがありますが、5㎝毎にサイズ展開されているのがほとんどです。ユニクロのように、MとL(と大きなサイズ)だけのものは基本的にありません。
「え、いいじゃん!穴5個もあるんだし!」と思われるかもしれませんが、ベルトの先端が短すぎたり、逆に飛び出し過ぎているのはカッコ悪いのでやめましょう。
ベルトは真ん中の穴を使うのが基本。よほど工作が得意でもない限り、ドライバーやキリなどで新しい穴を空けるのもダメですよ。
と、いうわけで、初心者や体型が変わる予定のある方はサイズ調節可能なベルトを選ぶと良いと思います。切り過ぎに注意しつつ、上記の動画を参考に調節してみてください。
初心者にもおすすめ!「長さ調節が可能」なビジネス用のベルト6選をご紹介!
それでは早速、紹介していきましょう。長さ調節が可能なベルトは、オンラインで購入してもサイズで失敗しません。
革を挟める金属部分も目立ちませんし、瘦せていく分には何度も調節できます。また、お得なショッピングサイトもリンクを貼らせていただいたので、ぜひ覗いてみて下さいね。
リーガル TS21(定価8,800円)
REGAL 公式HPより引用
まずは、日本を代表する靴メーカーであるリーガルから、最もベーシックなベルトのTS21をご紹介。リーガルお得意のガラスレザーで作られた一本ですが、ステッチの細かさやバックルの印象からも、ビジネスでこそ活きるベルトです。
リーガルのベルトを使用する最大の利点は、靴に使用しているものと同じ革のベルトを入手できること。仮に色が同じでも、革の特性で表情が違ったりするので、揃えたい!という方にはかなりオススメです。
こちらのTS21は、リーガルの名靴「2504」と合わせられます。黒と茶だけでなく、ワインレッドもあるところが個人的にポイント高い(リーガルに関しては、ビジネスシューズの記事で紹介しています)。
リーガル TV60(定価13,200円)
REGAL 公式HPより引用
同じくリーガルから、こちらのTV60 。
リーガルの01DR(上級クラスの名靴)と同じ革を使用している、フランスのアノネイ社のカーフレザーを使用したモデルです。01DRを愛用される方なら、色から細かな質感まで完璧にフィットします。
カーフレザーとは、きめ細かい生後6か月までの仔牛の革を使用したものを指します。素材感と耐用年数を両立させている高級革製品の代表的な素材。
ニッポン デ ハンドメイド(Nippon de Handmade)BL-LB-720(定価5,720円)
楽天市場 より引用
続いては、ニッポン デ ハンドメイド。その名の通り日本製に拘るメーカーで、価格の割に製品クオリティが高く、コスパを求める方にオススメ。
こちらは、BL-LB-720というモデル名のものです。「栃木レザー」という革を使用しており、鞣しに(一般的なクロムではなく)植物の渋みを用いるタンニンを採用していること。
加えてこのベルトには、サマーオイルを添加しており、オイルの効果によって傷つきにくく、更に表面が濃淡ある表情になっています。ベルトの中央を盛り上げる処理によって肉厚感があり、5,000円台のベルトとしては、とても良いと思います。
長沢ベルト工業 姫路産キップレザーベルト(定価8,250円)
楽天市場 より引用
長沢ベルト工業は、東京・葛飾に居を構える有限会社長沢ベルト工業のブランド。いわゆる世界的な知名度のブランド!というイメージからは縁遠い存在ですが、高品質なベルトづくりで知られるメーカーです。
このベルトの特徴は、その名の通り姫路産キップレザーを使用しているところ。世界的にタンナーが廃業に追い込まれ良質なレザーを供給できる拠点が減少している中、姫路は現在も多数のタンナーが存在し、町ぐるみで姫路レザーと称される革を製造しています。
このベルトは長沢ベルト工業の中でエントリーモデルと位置付けられ、価格も比較的抑えられています。しかし、革の特性を考えると、ベルトに最も向いている革のひとつでもあります。
キプリス(CYPRIS)シラザギレザーベルト(定価11,000円)
楽天市場 より引用
キプリスは東京・隅田に居を構える株式会社モルフォが展開するブランドで、一般的な知名度はそこまで高くはないと思います。しかし、昔から大手百貨店に入っていることが多く、なんでも百貨店バイヤーズ賞を16年連続で受賞しているのだとか。
品質はガンゾ(GANZO)と並んで、日本の有名革小物ブランドの中でトップクラス。筆者も愛用している、知る人ぞ知るブランドです。
シラザギレザーとは、北欧産のキップを使用し姫路で鞣した革とのこと。鞣しの産地である、姫路=白鷺城ということで名付けられているそうです。
北欧の寒冷地で放し飼いされた牛は身が締まり、革も繊維が密になるそう。結果、耐久性も高くなる。かくいう私も、このベルトの愛用者です。仕事柄、毎日はスーツを着ないのですが、何年経っても使える逞しさがあります。
キプリス(CYPRIS)ボックスカーフベルト(定価22,000円)
最後に紹介するのが、ボックスカーフベルト。ボックスカーフとは、クロムによって鞣されたカーフレザーを指します。
(タンニン鞣しと比べ)クロム鞣しは革素材の表情こそ乏しいものの、その分、表面が均一に仕上がります。タンニン鞣しより水に強く、品質安定度はこちらに軍配が上がります。
とにかく革が非常にきめ細やかで、今まで紹介してきたベルトよりも更に高級感があります。赤い裏面の革も個人的に好きです。お値段も高いですが、予算を掛けられる方はこちらを選んで選んで間違いなし。
まとめ:まずは、質実剛健な一本を
いかがでしたでしょうか。
今回はサイズ調節可の他にも、レザーの種類や表面のステッチの有無にも拘ってお送りしました。
例えば、ブライドルレザー(→硬すぎてシワシワになりやすい)や、表面にステッチが掛かっていないもの(→接着のみで張り合わされ、今の技術だとモナカ割れして分解してしまう)などは選外としました。
こららのベルトにも魅力はあるのですが、初心者の方が選ぶ一本目としては不便な部分が大きいと思ったことが理由です。最初は扱いやすさも重要ですので、一本目は長年愛用できる安心感あるベルトから選んでいただければと思います。
それでは今回はこの辺で。
おわり!