スピングルムーブの評判|プロによる履き心地やサイズ感、購入店舗や愛用芸能人を紹介
こんにちは、しょる(@SHOLLWORKS)です。本日は広島・府中のシューズブランドであるスピングル(旧スピングルムーブ/スピングルビズ)について。
スピングル(スピングルムーブ)は、独特のフォルムと軽快な履き心地が売りの国産スニーカーブランド。
カジュアルなスニーカーからビジネス使いできるものまで展開しています。

一方、スピングルは一足2万円台~と、なかなか高価な部類です。
興味はあっても実際の評価がどのくらいか、気になる方も多いと思います。
というわけで今回は、スピングルの特徴から実際の履き心地まで、ファッションのプロである私しょるが購入レビューしました。
結論、スピングルは結構オススメ。記事内で実物レビューしている「SP-110」は、甲がやや低&足幅普通程度の足型の人にとっては非常に快適です。
また、後半にはさまざまな疑問に対しても解説しましたので、ぜひ最後までご覧ください!
スピングル(スピングルムーブ)とは?概要や特徴を解説
広島・府中発のシューズブランド
Image Photo by SPINGLE
スピングルは、広島・府中発の国産シューズブランド。
元々は2002年にスニーカーブランドの「スピングルムーブ」、2012年にはビジネス用のシューズを扱う「スピングルBiz」などといった、複数のブランド名で誕生しました。
そして、ブランド20周年が経過した2024年に、これらのブランド名を統一&ロゴを刷新しました。既存のラインは「スピングル」として統一され、リスタートしています。
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ちなみに、ブランド名統一に際して、ロゴも刷新。より細く、シンプルになっています。
ブランドロゴの旋回マークには、「次の10年、20年と勢いよく回転させ、その回転が止まることなく旋回しながらより豊かに成長してほしい。」といった想いが込められているとのことです。
カンガルーレザー使用モデルが有名
スピングルのシューズにおける大きな特徴として、アッパーにカンガルーレザーを使用したモデルが挙げられます。
通常、「本革」には牛の革を使用することがほとんどです。しかし、動物のイメージから容易に想像できると思いますが、カンガルーの革はしなやかで柔らかく、軽量なことが特徴です。
また、カンガルーレザーは薄く、加工しても伸びが良く丈夫という特性があります。そのため、(合成素材がフル活用されているスポーツ界において今なお)サッカーのスパイクにも使用される素材です。
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その他、スピングルでは通常の牛や馬、豚、ラクダから、クロコダイル、パイソン(ヘビ)、リザード(トカゲ)、イール(ウナギ)、といったエキゾチックレザーまで取り扱っています。
加工方法も多種多様で、見て楽しいラインナップも強みです。
自社製ソール×バルカナイズ製法による軽快感
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さらに、スピングルは、ソールにも大きなこだわりを持つブランドです。
写真の通り、ラバーソールがアッパー部分を巻き込むように包んでいます。
このスピングル独自のフォルムは、屈曲性が非常に高く、歩く際に土踏まずのアーチまでサポートしながら足指の屈曲とよく馴染みます。
これは、
- スピングルは非常に珍しい、自社でゴムを調合して1からソールを製造している
- 「バルカナイズ製法」による軽快感
といった要素によって、スピングルのアッパーに最適&専用のソールを組み合わせていることが理由です。
「バルカナイズ製法」とは、1839年にアメリカで誕生した靴の製法です。
硫黄を加えたゴム底と靴本体を一旦接着し、さらに釜にいれ熱と圧力をかけて強力に接着します。
こうすることで、
- デザインの設計自由度
- ソールがしなやかで柔らかい
- 丈夫で壊れにくい
といったメリットが得られます。
スピングルの独自性あるフォルムは、「バルカナイズ製法」ならではのものです。
また、ポリウレタンソールのように、経年劣化による加水分解を起こさないこともメリットです。
バルカナイズ製法は、アメリカの発明家チャールズ・グッドイヤーによって発明された製法です。
ちなみに、革靴のグッドイヤー製法も、息子のチャールズ・グッドイヤー・ジュニアによって発明されています。親子二代で靴の有名な製法を編み出すというのも凄いですね!
スピングル(スピングルムーブ)の代表&おすすめモデルを解説
それでは次に、個人的にオススメするスピングルのモデルを紹介します。
超定番の人気モデルもございますし、カジュアルにもビジネスにも使用できるシューズが含まれています。
プロのデザイナーがオススメするモデルなので、ぜひ、これらを中心に検討してみてください!
SP-110
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まずは、「SP-110」。スピングルの中で最も有名なモデルであり、「スピングルと言えばこのモデル」といっても過言ではありません。
カンガルーレザー素材のローカットモデルで、とにかく履き心地が抜群です。
後述の通り、私も所有しているモデルです。歩くと踵からの入りやすさ、土踏まず部分の優しいフィット&サポート間、つま先が地面を抜けるまで、素晴らしい履き心地です。
ライニングに通気性が高い&劣化に極めて強い合皮を採用している点や、インソールのクッション性も見逃せません。
スニーカーのクッション性とフィット感、履き心地を満たした珠玉の一足です。
こちらのモデルはやや甲が低め×足幅がやや細~標準程度に設計されています。
「自分は甲が高めで足幅も広めだ・・・」という方は、公式オンラインストアで、“サイズ感:SP-110より大きめ”と書かれているモデルを中心に選ぶと良いですよ。
SP-1034
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次に、「SP-1034」。同じくローカットの甲がやや低めのモデルですが、「SP-110」と比べると重厚感あるソールになっています。
最大の特徴は、スピングルオリジナルの「RUBEAR(ルベア)NRソール」を採用している点。
「SP-110」と比較してもクッション性が高く、さらに耐久性の高いソールが採用されています。
スタンスミスなど、“ぼってりした”スニーカーが好きな人向けです。
写真の通りつま先が上がっており、見た目に反して軽快な履き心地です。
SP-6128
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続いては、「SP-6128 」。スピングルの中でもビジネスライクな見た目のスニーカーで、オンオフ共に使えるホールカットモデルです。
オフィスカジュアル用として、最適なスピングルです。
「SP-110」よりも静かで大人っぽいモデルな上に、甲もやや高めに作られているので、甲高さんにも合いやすいです。
カンガルーレザーではなく、表面が滑らかな牛革を使用し、アッパーを天然ゴムを用いたソールで圧着しています。
アッパーには撥水加工も施されており、バルカナイズ製法により雨水の侵入もしっかりガードしてくれます。
SP-528
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四番目に紹介するのが、「SP-528」というモデル。試してみて、好きな人は好きになる尖ったモデルだと思います。
非常に軽量で、履いていないような感覚に陥るスニーカーです。
まるで「靴下にソールが付いている」ような感覚で、とにかく軽快な履き心地を求める方にピッタリです。
夏の晴れの日など、サンダルで行くにはやや遠い場所へお出かけするときなどに良いですね。
近所のお散歩にも心強いモデルだと思います。
SPM-469
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最後に、「SPM-469」。スエードに撥水加工を施したサイドゴアブーツで、スピングルらしいフォルムと実用性を兼ね備えた便利な一足です。
「廉価な合皮のレインブーツは蒸れるし嫌だけど、本格的な高級紳士靴を濡らしたくない」という方にちょうどいいと思います。
浸水に強いため、水溜まりもある程度安心です。
普段のオフィスカジュアルに合わせるもよし、雨の日のスーツスタイルと合わせる靴としても有用です。
ライニングが通気性ある合皮&クッション性の高いインソールで、ただのレインブーツよりも蒸れにくいことが特徴です。
実際にスピングルムーブのスニーカーをレビュー!
それでは実際に所有している、スピングルのスニーカーを実物レビューします。
モデルは先述の通り、有名モデルのSP-110。カラーはホワイト一色のものです。
私物なのでスピングル「ムーブ」時代のスニーカーですが、仕様やサイズ感は現行品と同様です。
(正直、現行品の方が、ロゴが良いなって思っています。)
ちなみに、私のスピングルのジャストサイズはLL(27.5cm)。
私の場合は、人差し指の長いギリシャ型で、踵~人差し指の先端までが27.5cm、親指までが27cm、足幅の一番長い部分が10cm。
スタンスミスで27.5cm、クラークスのデザートブーツやワラビーでUK8.5(US9)、ドクターマーチンでUK9(ちょっと緩い)、大体の英国靴で8.5Fサイズです。購入を検討される場合の参考にしていただけたら幸いです。
カンガルーレザーのアッパーが美しく馴染みやすい
全体像はこんな感じ。カンガルーレザーのアッパーが美しいと思います。
白スニーカーは10代20代の若者はもちろんのこと、私のような37歳のおじさんになっても一足あると重宝します。
SP-110は、アウターを着るシーズンはビッグシルエットのコート、夏のトップスはオーバーサイズTなどが似合います。
ボトムスは、ダボダボなジーンズやパラシュートパンツといった服とよく合うと思います。
つま先の「上がり」が歩きやすさを提供
つま先が上がっています。これも、先述の「バルカナイズ製法」が成せる技。
スニーカーで、つま先がここまで上がっているメーカーは少ないです。
高品質な革靴もこうなっていますが、歩きやすく躓きにくい作りです。アーチサポートもやや強めで、足と靴の内部に隙間が少ない“ピッタリフィット感覚”です。
とはいえ、吸湿性もキチンとあります。アッパーやインソールのクオリティも高く、履いていて過度に蒸れるといった感覚はありません。
ウィズはEEの標準程度、甲は気持ち低め程度
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SP-110の甲は、普通~やや低め程度。足幅(ウィズ)はEEで標準程度です。
つまり、かなりの甲高幅広さんや偏平足の方でなければ、フィットする確率は高いスニーカーです。
スニーカーなので調整は利きますが、甲が高いという方は先述の通り、別モデルを検討されると良いでしょう。
【現在】3年経過しましたが、特に問題なし
2025年の3月時点。
3年ほど週1ペースで履きましたが、良い感じに年季が入りつつまだまだ綺麗です。
歩きやすいので春夏は特に良く履きます。
一部で、
という話もありますが、私の場合はまだ全然剥がれそうにないです。
甲が高い方が屈曲する回数が多いと製法上剥がれることがある雰囲気はあります。
スピングルムーブを履く芸能人は?【アメトーーク!】
2016年の「アメトーーク!」にて、アンガールズ田中さんに紹介された
そうなんですー。アンガールズさんは広島府中の「府中市ふるさと大使」していただいております(田中さんは府中出身です)https://t.co/cg5pXSxrsO https://t.co/OiMEMgFaZZ
— SPINGLE (@spingleofficial) August 16, 2019
スピングルムーヴが一躍有名になったのは、2016年6月24日放送の「アメトーーク!」でのこと。
私もたまに見る番組ですが、この回のテーマは「実はやってます、観光大使芸人」。
スピングル(スピングルムーブ)が広島県府中市発のブランドであることから、地元観光大使のアンガールズの田中さんが履いて登場しました。
グッドウォーキン上田さんとのコラボモデルも
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また、「スニーカー芸人」として知られるグッドウォーキンの上田さんとのコラボモデルも、2022年に発売しています。
YouTubeの「goodwalkin SPINGLE」というコラボチャンネルから誕生したモデルで、オムライスやナポリタンなどの「食べ物」をキャンバス地の人気モデルである「SPM-141」に落とし込んだ5品番が発表されました。
上田さんが考えたデザインを、スピングルがアッパーからテープのライン、ピスネームまで忠実に再現されたモデルが展開されていました。
【Q&A】スピングル(ムーブ)の疑問に答える
そして、ここまでの内容やその他をまとめて、Q&A形式にしました。
終わりに|スピングルムーブはやや玄人向けの日本製スニーカー
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今回は以上です。
スピングルは、やや玄人向けの国産スニーカーブランド。
超有名なブランドというわけではないかもしれませんが、非常に上質で歩きやすく、生産性よりも人の足を考えられたシューズを提供してくれることは間違いありません。
また、モデルに依って幅広い足形に対応してくれます。
SP-110の場合は甲がやや低め×足幅は普通程度の方によく合うと思いますが、“やや大きめ”と書かれているモデルは甲高さんにも合ってくれるモデルです。
見た目の“靴の作りを分かっているな”感と併せ、機動力や軽快感にもすぐれるので、上質を愛する大人の方にぜひトライしていただければ幸いです。
ぜひ、素敵なスニーカーを愛用してみてください!
おしまい!
(少しでもお役に立てられたなら、SNSに拡散していただけると嬉しいです!)