【ユニクロ史上最高】+J(プラスジェイ)のカシミヤブレンド ラップロングコート【メンズOK】

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このコートがユニクロ史上最高である理由を、プロのファッションデザイナーが詳細まで解説しました。

メンズもある程度小柄~標準くらいの方であれば着ていただけます。もう発売のないと思われる「+J」のカシミヤブレンド ラップロングコート、手に入れるなら今しかありません。

こんにちは、しょるです。

本日は、「+J」第二章ラストシーズンとなる2021秋冬に販売された、カシミヤブレンド ラップロングコートについて、実際に購入してレビューしてみました

というのも、今シーズンの+Jが発表されたときから、プロ目線でも物凄い傑作の予感がしたからです。

で、実際に購入した結果。

物凄く良い。

ほんと良い。

かれこれ20年程のユニクラーの私からしても、ユニクロ史上最高のコートだと思います。謹んで購入させていただきました。

ちなみに、私ではなく嫁ちゃん用に購入したコートなのですが、比較的大きめなシルエットでメンズの方にも着ていただけます。

「ユニクロなのに29,900円は高すぎる!」という気持ちは分からないではないですが、例えば大手セレクトショップの商品なら7、8万円は覚悟する程度のコートです。

そのくらい私が推す、今回のカシミヤブレンド ラップロングコートですが、一体なぜ、ユニクロ史上最高と評価するのか。本日は解説して参りますので、よろしくお願いします。

目次

「+J(プラスジェイ)」カシミヤブレンド ラップロングコートが“最高”な3つの理由

その①:大前提、むちゃくちゃカッコいい

Image Photo by Uniqlo

か、カッコいい・・・

カシミヤブレンド ラップロングコートは、私が解釈するジルサンダーらしさそのものコートで、大人女子や大人になりたい女子にこそ似合うカッコいいコート。

私の年齢(34歳)的に、80年代のジルサンダーのコレクションは資料でしか見たことがないのですが、まさしくブランドの系譜となるジェンダーニュートラルでカッコいい、力強く社会に生きるレディース像を現代にブラッシュアップしたようなコート。

極論、これで話が終わってもいいのですが、恐らくそれだけでは納得して下さらないので、まずはデザインのポイントから参りましょう。

デザインのポイントしては、

  • 肩の縫い目がないラグランスリーブ
  • 脇下から切り替えて、二枚袖で強め袖のカーブを実現
  • ポケットなど、着た際に美しく見せる設計

などを、ピックアップしてみますね。

①-1:肩の縫い目がないラグランスリーブ

「+J(プラスジェイ)」カシミヤブレンド ラップロングコートの重要なポイントは、何といっても「肩」

肩と身頃(胴体)の切り替え線(アームホールといいます)を廃したラグランスリーブのコートになっています。メンズも着られるのは肩の切り替え線を廃している部分が大きくて、その他のディテールとのバランスを取りつつユニセックス使いが可能に。

レディースのオーバーシルエット×ダブルフェイス素材のコートといえば、

ZOZOTOWN より引用

例えば、こんな感じだと思います。

今らしいトレンド感あるドロップドショルダーで、二の腕あたりにアームホールがあることがわかります。しかし、こういうコートなら、メンズはあまり買いたくならない(悪いと言っている訳ではないですよ!)。

襟の形やその他のディテールによる理由もありますが、メンズは総じて肩幅があるので肩と身頃(胴体)の切り替え線が中途半端に上がってしまい、結果として落ち感が中途半端&不格好になってしまうからですね。

Image Photo by Uniqlo

カシミヤブレンド ラップロングコートのサイズチャートを見ても、ラグランスリーブなので肩幅と袖丈の項目はありません(測りようがないので)。オンラインの数値だけ追っても、これでメンズは着られるかも!と思っていただけますし、肩幅が気になるレディースの方も抵抗感なく着られます。

私みたいに181cmあって、裄丈が代替87cmくらいのコートを着ているのであれば、XXLサイズでも違和感が生まれます。しかし、160~170cm代前半までのメンズなら、十分着られてドレープ感も出せる裄丈&身幅のバランスだと思います。

ユニクロは(「+J」は?)、メンズを“おびき寄せられる”デザインポイントも分かっています。

①-2:脇下から切り替えて、二枚袖で強め袖のカーブを実現

「+J(プラスジェイ)」カシミヤブレンド ラップロングコートの第二のデザインポイントが、「脇下の位置」

実際、全体的にはオーバーシルエットですが、脇下の位置はそこまで“だらん”としていません。そのため、ルーズ過ぎない、どこか凛とした印象を与えてくれます。

機能面でも、二の腕あたりにくるアームホールがなくなることで、腕を動かしやすくなります。どちらかというとメンズは活動的な人が多いので、袖の上げやすさは(無意識的レベルにおいても)重要。

ドロップドショルダーはアームホールが大きくなり袖が短くなるため、腕を上げた際に身頃の生地の重さも掛かってしまって動かしにくい。軽衣類ならまだしも、冬物のヘビーウェイトなコートだと動きづらい。

この辺りを詳しく知りたい方は、下記記事5ページ目の「鎌浅」の項目もご覧いただければと思います。

そして、脇下のパーツは袖へと繋がっており、肩からラグランスリーブで伸びる外側の袖と縫い合わされています。

Image Photo by Uniqlo

カシミヤブレンド ラップロングコートは外袖と内袖の二枚のパーツを縫い合わせる“二枚袖”になっており、外側の袖と、脇から伸びる距離のやや短い内側の袖パーツを縫い合わせることで、距離の長い外側の袖がぐぐーっと内側に引っ張られ、前&内側に出てくるように設計されています。

二枚袖はテーラードジャケットやテーラードコートにも採用されており、力強い印象と、人間の腕は動作時に前に振られるので動き易くなります(この“袖の前振り”も、上の記事の2ページ目で取り扱っているので読んでくださいね!)。

ZOZOTOWN より引用

ここで先ほどのコートをもう一度(重ね重ね申し上げますが、悪例として出している訳ではありませんのであしからず。あくまでデザインの違いを言っているだけですよ!)。

写真のコートは、(極端に言えば)長方形の形をした袖パーツをくるっとトイレットペーパーの芯のように丸めて縫い合わせ、肩にポン付けしている“一枚袖”になっています。距離が異なるものを縫い合わせていないので、袖が前に出てこないで横に広がります。

これはこれでトレンド感あって可愛らしいコートですが、「+J」の場合は力強さがあり、メンズもトライできる&かっこいいお姉さん感あるコートになってくれていますね

①-3:スリットポケットなど、“そぎ落とされた”ディテール

「+J(プラスジェイ)」カシミヤブレンド ラップロングコートの第三のデザインポイントが、「ポケット」

ダブルフェイス生地×オーバーシルエットのコートは、着心地の観点からも重くならない(重く感じない)ように設計すべきだと思います。そのためには生地のクオリティもですが、余計なパーツをつけないことも重要。

ポケット裏の設計が見事。裏地がアコーディオンのようにパタパタして、ポケットの収納がとても安定しています。ジルサンダー(ブランドの方)のダブルフェイスコートでも、このディテールはよく使われていました。

ここを単なるぺらっとした薄い袋にすると、例えばスマホや財布の形がくっきりと出てしまってドレープ感が台無しになってしまいます。そういった配慮がされるエンジニア的なデザイン性もまた、生地や全体の美しさを表現する大事なポイント。

ポケットの入り口は閂(かんぬき)止めが。柔らかい生地が裂けないよう配慮されています。

その②:生地の品質が非常に高く、バランスが良いダブルフェイス素材

Image Photo by Uniqlo

品質面では何といっても、生地のクオリティの高さが挙げられます。

毛足が短く、光沢感としなやかさを持ち合わせたウールメインの素材を張り合わせたダブルフェイス生地は、ウール84%にカシミヤ14%を混紡してなめらかな光沢感としなやかさ、高級感を出し、ポリエステル2%で耐久性を高めています。

ダブルフェイス素材は、しなやかな生地感からくるドレープ感や暖かな点が嬉しいポイント。しかし、中途半端な生地を使うと肌触りが悪くなったり、ずっしりと重い生地になってしまっているものも巷で散見されます。

それでも、見た目の可愛さの点では意味はありますが、機能面では今まで書いてきたような細かなポイントが、すべて台無しになってしまうのですね。

実際、4、5万円程度のレンジのコートと比べても明らかに生地のクオリティは高いと思います

生地の質感が重く、着丈が長いとさらに重さを感じがち。軽さや肌触り、ゴミの付きにくさなどは重要だと思います。

その③:ユニクロの弱点である副資材を使わず、生地のクオリティだけで勝負できている

ジルサンダーらしさ×生地が良質でも、ユニクロ最大の弱点である副資材の甘さは、常にコストの限界を教えてくれていました。今までの「+J」の多くも同様で、「カッコいいけどよく見ると・・・」というのが、どうしても多かったのですね。

しかし、このコートは副資材と呼べるものがほとんどなく、ベルトのバックルくらい。ボタンもなし。毛芯もなし。29,900円のコストを全力で生地とパターン(とデザイン料)に振っているからこそ、非常に良いコートが出来たと思います。

実物はどんな感じ?実際に購入したものをレビューしてみた!

162㎝(くらい)の嫁ちゃんがMサイズを着るとこんな感じ

色は36 BROWN、Mサイズをチョイスしました。色味はバーガンディに多少近いこっくり深めの赤味ブラウン。サイズ感はやや大きめですが、そういうコートなので無駄にサイズダウンする必要はないと思います。

色は36 BROWN。バーガンディーに近いブラウンで、青みを持っているためブルべの方向け。靴(ドクターマーチン)のチェリーレッドとトーンオントーンにできるような色味です。

ラップコートのベルトの結び方は?

Image Photo by Uniqlo

公式の通り、こんな感じで長いベルトを垂らしてもよし。でも危なそう。

Image Photo by Uniqlo

穴にベルトを通すと安定して緩みにくいですが、脱ぐのも面倒に。

日常使いで長いベルトが面倒な人は、前で軽く結んでもOK。これが個人的なオススメで、少し緩みますが屋内外の移動には便利。骨格ストレートの方は、ベルトがあった方が気に入ると思います。

もちろん、昨今気にする人多くないと思いますが、メンズなら打ち合わせを左前にしてもよし。

もうちょっと解けにくい&キッチリした感じの結び方が良いという方は、こちらの動画を参考にしてみてください。

というわけで、今回はユニクロ「+J(プラスジェイ)」のカシミヤブレンド ラップロングコートをレビューさせていただきました。

特にカッコいいお姉さんを目指す×骨格ストレートのレディースや、小柄で細身なメンズの方にもよく合う傑作だと思います。

もう二度と手に入らないコートなので、ぜひ、購入の検討をしてみてくださいね!

おしまい!

SHOLL(しょる)
皆さまこんにちは。“SHOLLWORKS”運営者のSHOLL(しょる)と申します。

1987年、山梨県甲府市生まれ。国内デザイナーズブランドを経て、ファッションコングロマリットのメガブランドでデザイナー職を経験。

現在は東京在住、デザイナー含め様々な事業に携わっています。

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